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それからあんなに無理に交換したチャットのわりに、毎日「おはよ」「おやすみ」と「今日の飯」が写真付きでしか送られてこない毎日で、日が経ってしばらくした頃。




昼休みにスマホが通知音を立てて、見れば先生から『放課後、ちょっと残ってて』の文字。



(なになになに...?!)



あの先生のことだ、またなんかとんでもないことを思いついてるに違いない。


今度はスマホなんて奪われないし意味わかんない提案にも乗らないもん!




そう心に決めて、「了解です」と適当にスタンプを返しておいた。








「きりーつ!礼!さよならー」


学級委員の掛け声と共に周りが一斉に騒がしくなって、部活勢(特にサッカー部はガチだから一瞬でいなくなる)はすぐに教室を出て行く。


それからだんだんカラオケに行く女の子たち、図書室で自習をするらしい子が出て行って......




「お、ちゃんと残ってんな」



教室にひとり残されたわたしの元に、渡辺先生がやってきた。



「A」



誰もいない空間に、先生の甘い声がわたしの名前を呼んだ。




「なんですか?」


名前を呼ばれてびくっと身体が跳ねる。


先生に、バレてませんように。



「右と左、どっちがいい?」
 
「えっ」


「ご褒美。あげるっつったろ」


「あ...」



二週間頑張れたらご褒美やるよ。そう言っていたのを思い出す。



「ええ、でも私頑張ったって言うほど何かしましたっけ...」


「まあ、してないけど」


「ですよね...って、そこは『そんなことないよ』って言うとこじゃないですか?」


「知らねえよ笑。ほらさっさと選べ」


「じゃあ...右で!」



「いいんだな?外したらご褒美なしだぞ?」


「なし?!」


「ふははっ、二分の一なんだから外したりすんなよ」



さっきから先生はずっと笑ってばっか。


チャットのしょうもないご飯報告も、この前の連絡先勝手に入れた事件(ネーミングがそのまんまなのはさておき)も、


今もこうやってこの人はまるで私をからかうことで活力を得ているかのようだ。むー、悔しい!




絶対にご褒美を当ててやろうと意気込んで、答えを決める。



「決めました。


右です」


「お、いいんだな?」


「一度決めたことは変えない主義なので」



「なんだそれ。強情だな」と言いながら先生はゆっくり右手を開く。




「二分の一、当選おめでとう」




先生の右手には水族館のペアチケットが握られていた。

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設定タグ:SnowMan , 渡辺翔太 , 宮舘涼太   
作品ジャンル:恋愛
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るな(プロフ) - 対応ありがとうございます^ ^ (3月21日 12時) (レス) id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。修正致しました。 (3月21日 12時) (レス) id: 63f20e3e12 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 34ページ主の名前変更ならないです。 (3月21日 10時) (レス) @page34 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» るなさん、コメントありがとうございます。早くふたりがハッピーエンドを迎えられるようにわたしも願っております...!楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月16日 6時) (レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 相手の親キモすぎ。早く報われて欲しいです。間違ってでも保護者と一夜過ごしました。とか付き合いましたとかありきたりなのやめてほしい^ ^渡辺先生がんばれ (3月14日 12時) (レス) @page24 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:灯莉 | 作成日時:2024年2月23日 22時

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