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『話があるので、俺の家に来てもらえますか。日程は追って連絡します』
メッセージを送ってから日程を決めて住所を送れば、彼女は当日時間ぴったりに俺の家に現れた。
「お邪魔します...!ふふ、うれしい」
「......うん」
覚悟のもと俺が招待したとはいえ、嬉々として家に上がり込んでくるストーカーに対する嫌悪感なんてさすがに拭いきれない。
とりあえずコーヒーでも出すか。
引き攣った顔を隠すようにキッチンに逃げる。
当たり前のように椅子に座った彼女は「で、話ってなあに?」と甘ったるい声を発した。
「.........Aに危害を加えるのはやめてください、絶対に」
「......!何かと思ったら、あの生徒の話?」
何かと思ったら、って。その可能性を考えているそぶりもない様子につくづくおめでたい頭だなと震える。
まあ、こうなることは予想済み、というかこれで話が通じるなら最初から苦労してない。
だから、今日俺はこいつを家に呼んだんだ。
「じゃあ、俺と付き合える、って言ったら?」
「え?......え、ほんとに?」
目の色が変わる。頼む、食いついてくれ。
「俺の家に出入りする権利は、あげます。ただし俺がいるときだけですけど。合鍵は渡せません」
「なに?彼女にしてくれるわけじゃないんだ...」
「違います、そういうことじゃなくて。
『ストーカー』だったところから、『俺の彼女』の称号をゲットできるチャンスをあげるって話です」
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るな(プロフ) - 対応ありがとうございます^ ^ (3月21日 12時) (レス) id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。修正致しました。 (3月21日 12時) (レス) id: 63f20e3e12 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 34ページ主の名前変更ならないです。 (3月21日 10時) (レス) @page34 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» るなさん、コメントありがとうございます。早くふたりがハッピーエンドを迎えられるようにわたしも願っております...!楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月16日 6時) (レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 相手の親キモすぎ。早く報われて欲しいです。間違ってでも保護者と一夜過ごしました。とか付き合いましたとかありきたりなのやめてほしい^ ^渡辺先生がんばれ (3月14日 12時) (レス) @page24 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:灯莉 | 作成日時:2024年2月23日 22時