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「じゃあ今日は上がりで良いよ。お疲れ様」
「はい、ありがとうございました」
バイトを終えて店を出れば、「お疲れ、A」と飛んでくる声が。
「お兄ちゃん...ありがと」
「気にしなくていいってば。俺がこうしたいだけだから」
３か月までは辞めないと約束したけれど、それでも心配してくれてるんだろう。
バイトがあってどうしても来られない時以外はこうしていつもお兄ちゃんが迎えに来てくれる。
「今日の夜ご飯何にする？」
「えー、どうしようかな。カロリー高いものが食べたい気分かも」
「いいね。ラーメンとかいっちゃう？」
「いっちゃう！お兄ちゃんのラーメン食べたい」
「ふふ、可愛い妹からのリクエストともなれば頑張っちゃいますか。...あ、そうそう」
いつも通りの会話をしていたら、何かを思い出したかのようにお兄ちゃんが話を遮った。
「なに？」
「今日ね、渡辺先生に会ってきたよ」
「？！っ、げほげほっ、うぇ、な、ん」
突如発されたあまりの衝撃発言に、息を吸い込みすぎて咳き込んでしまう。
「待って落ち着いて笑」
「いやいやいや待ってはお兄ちゃんの方だよ...？」
「...やっぱり当たりだった？」
にやっと笑ってそう言われて、今の態度で正解を教えてしまったことに気づく。
「お兄ちゃん...！さ、策士だ......でもなんで」
「なんでっていうのは、俺がAの『好きな人』が渡辺先生だって気づいた理由？」
「それ、も、だし、その、会いに行ったっていうのも」
「んー、まあ詳細は言わないでおくけど」
「なんで......」
もう反論する気力も起きない。こうなればお兄ちゃん相手に白星をあげるのは不可能だ。
「あのね、A」
ゆっくり歩いていたお兄ちゃんが立ち止まる。
「Aは、自分が目指したい未来にまっすぐ進んでいいんだよ」
「え......」
「確かに、Aの幸せは時には誰かの不幸せになるかもしれない。それは誰にだってある。
でも俺は、たとえそれが誰の不幸であっても、Aの幸せを全力で応援する。
Aの幸せがそこにあるなら、俺は絶対に味方だよ」
「......どしたの、急に」
「ううん、なんでもない。帰ろ」
「...う、ん」
何が言いたいのかはよくわからなかったけれど、お兄ちゃんの言葉は確実に私の何かを変えた、そんな気がした。
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るな(プロフ) - 対応ありがとうございます^ ^ (3月21日 12時) (
レス) id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。修正致しました。 (3月21日 12時) (レス) id: 63f20e3e12 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 34ページ主の名前変更ならないです。 (3月21日 10時) (レス) @page34 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» るなさん、コメントありがとうございます。早くふたりがハッピーエンドを迎えられるようにわたしも願っております...！楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月16日 6時) (レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 相手の親キモすぎ。早く報われて欲しいです。間違ってでも保護者と一夜過ごしました。とか付き合いましたとかありきたりなのやめてほしい^ ^渡辺先生がんばれ (3月14日 12時) (レス) @page24 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月23日 22時
