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そして翌日、休みを貰って俺はあるものを書いていた。
「.........おし、完成っと」
改まって文章なんか手書きする機会なかなか無いから緊張すんな。
まあ最初で最後みたいなもんだけど。
授業は休みにしたものの、こいつを出しにいかないといけない。
鞄にそれを放り込んで家を出た。
そのまま職員室に直行して提出してやろうと思いつつ、ふと教室が気になる。
最後くらい感傷に浸るのもありか。
鞄の中にある退職願の存在を気にしつつ、職員室とは違う方向へ折れ曲がった、その時だった。
「A、」
「...え」
思わず名前が口から零れて、それに向こうも気づく。
「先生、どうしたんですか？体調は」
「あー、それは全然問題ないんだけど」
「...？」
心配そうな顔をして近づいて来るから、思わず距離を取った。
やめろ、こっち来んな。
今近づかれたら絶対、放せなくなる。
Aの可愛い笑顔がフラッシュバックして、必死に欲望を抑える。
「大丈夫、ですか？」
「や、大丈夫だから。ほんとに」
「...はい」
Aが開けたドアの向こうには誰もいない。
そうだ、6限は俺が自習にしたんだった。
その事実に気づいた瞬間、何かのリミッターが外れる感覚がして。
気づいたら、閉めた扉の内側でAを抱きしめていた。
「せんせ、」
ああ、そんな顔すんなって。
見上げてくる少し怯えたような表情にどうしようもなく興奮してしまうのは、これが最後だと分かっているから、なんだろうか。
怒られるつもりで躊躇いを捨ててその唇を奪えば、抵抗の意思がまったくない。
なんで嫌がらないんだよ......
「......悪い」
沈黙の間に少しずつ頭が冷えて来る。
俺はもう、今日で学校を辞める。
Aとは関わらない。
危ない目に遭わせないためにも、俺はこいつに手を伸ばしちゃいけない。
諦めろ。
「こういうこと、誰にでもしてるんですか」
「だったら何？」
心のスイッチを切り換えてぴしゃりと返せば、さらに傷ついたような顔をして俯く。
「......私のことは、本当に遊びなんだなって」
「...お前、そういうこと二度と言うなよ」
遊びなんかじゃないに決まってんだろ。
お前が大切だから。
そう言いたかったけれど、これ以上過ちをおかさないためにも飲み込んだ。
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るな(プロフ) - 対応ありがとうございます^ ^ (3月21日 12時) (
レス) id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。修正致しました。 (3月21日 12時) (レス) id: 63f20e3e12 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 34ページ主の名前変更ならないです。 (3月21日 10時) (レス) @page34 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» るなさん、コメントありがとうございます。早くふたりがハッピーエンドを迎えられるようにわたしも願っております...！楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月16日 6時) (レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 相手の親キモすぎ。早く報われて欲しいです。間違ってでも保護者と一夜過ごしました。とか付き合いましたとかありきたりなのやめてほしい^ ^渡辺先生がんばれ (3月14日 12時) (レス) @page24 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月23日 22時
