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裏切られた。
そうとしか思えなかった。
相手がいるのに、バイトのことをエサにして教え子の私と遊んでたんだ。
「ま、そういうことだから」
帰ってください、そう言いたかった。もう先生の顔なんて見たくもない。
なんで、そんなになんでもないような顔をするんですか。
平気じゃないって、言ってください。
私だけ傷ついてるのが、馬鹿みたいで惨めだから。
「だからさ、Aのおすすめ最後に飲みたいんだよね。いっつも俺の気分でリクエストしてたし」
「...承りました」
なんでそんなこと言うんですか。いま、私のことは子供扱いしたくせに。
私のことなんて、やっぱりどうでもよかったんですね。
溢れ出てしまいそうな言葉たちを唇を噛み締めて堪え、一覧表に目を滑らせる。
目に留まったのは、あの日デートで買ってもらった鈴みたいな澄んだ青色のカクテルだった。
「俺見たことないわこれ。なんて名前？」
「ブルームーン、です」
「へえ。めっちゃいい青色だね」
「度数は高めなんですけど、甘めなのでこれくらいならさらっと飲めるかなと思って」
いつも通りを装って会話をしながら、先生がそれを飲み干していくのを気付かれないように見つめる。
言って、嘘だって。
いつもみたいに、からかってるだけなんでしょ。
けれどそんな期待もむなしく、先生はカクテルを飲みきってグラスをカウンターに置いた。
「ごちそうさま」
「...え、こんなに貰えません」
「おまけ。何か好きなもの買いな」
カウンターに置かれた一万円札。
止める間もなく、先生はそのまま帰ってしまった。
どうか、どうか。
私が最後にこめた気持ちに、彼が気づきませんように。
こんな突き放し方をされても、最後に諦めがつかないわがままを混ぜ込んだ自分が嫌になって来る。
じんわりと浮かんできた涙をごまかすように俯いてゴミ出しに行こうと外へ出た。
「..........離したくねぇのは俺の方だっつーの、」
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るな(プロフ) - 対応ありがとうございます^ ^ (3月21日 12時) (
レス) id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。修正致しました。 (3月21日 12時) (レス) id: 63f20e3e12 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 34ページ主の名前変更ならないです。 (3月21日 10時) (レス) @page34 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» るなさん、コメントありがとうございます。早くふたりがハッピーエンドを迎えられるようにわたしも願っております...！楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月16日 6時) (レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 相手の親キモすぎ。早く報われて欲しいです。間違ってでも保護者と一夜過ごしました。とか付き合いましたとかありきたりなのやめてほしい^ ^渡辺先生がんばれ (3月14日 12時) (レス) @page24 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月23日 22時
