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結局その日は夕方頃に解散し、服も買ってもらう形になってしまった。
私には可愛すぎる気がしてあんまり着れていないけど。
それからはバイトに明け暮れてはたまに先生が来て、お小遣いなんて言って多すぎる額を置いていく毎日だ。
「今日はいつものお兄さん来てないの？」
「はい。だいたい水曜日のことが多いので」
「そうなんだね。んー、何もらおうかな...ウォッカギブソンで」
「了解です」
最近は、お店のキャバ嬢のお姉さんが休憩がてら飲みにくることが増えた。
背が高くて綺麗なひとで、たまにお客さんの愚痴なんかを小声でこぼしたりするお茶目なところもある。
頼まれたカクテルを作りながら一覧表に目を落とせば、「カクテル言葉：隠せない気持ち」の文字。
「...隠せない、気持ち」
「え？」
「ウォッカギブソンのカクテル言葉です。お悩み中なんですか？」
「あー......まあ、ちょっと？」
「わかります。はい、どうぞ」
「お、ありがとう。分かる、って？Aちゃんもお悩み？」
「恋、ってわけじゃ、ないんですけど。
なんというか、ちょっと思わせぶりなことをしてくる人がいて」
「ひゃー！！青春だねえ、もう絶対Aちゃんのこと好きだよその人」
「そうですかね.......うーん」
「そうだよそうだよ！ふふ、いいなあ若いって」
「十分若いですって！」
もーやだー！なんて楽しげにお喋りをしながら、「絶対Aちゃんのこと好きだよ」という言葉がリフレインする。
......いやいやいや、ありえないから。遊びだって言ってたし！
「！！やばっ、時間近づいてきてる」
今日の勤務時間の終わりがすぐそこに迫っているのに気づいて、ゴミ出しをするべく袋をひっつかんで裏口のドアを開ける。
「うわ、ゴミ多くない...？まあそれだけお客さんが多いってことか...」
ゴミ袋を安置してスペースに入りきるように調節した時、ガタッ、と物音がした。
裏口のドアは建て付けが悪いから少しでも当たるとすぐ音が出るのだ。
「.........？」
振り返るけれど、別に誰もいない。カラスかなんかかな。
お化けは苦手な部類に入るし人怖ならもっと嫌だ。
ホラーな想像が頭を支配する前にそそくさと裏口から入り直した。
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るな(プロフ) - 対応ありがとうございます^ ^ (3月21日 12時) (
レス) id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» ありがとうございます。修正致しました。 (3月21日 12時) (レス) id: 63f20e3e12 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 34ページ主の名前変更ならないです。 (3月21日 10時) (レス) @page34 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
灯莉(プロフ) - るなさん» るなさん、コメントありがとうございます。早くふたりがハッピーエンドを迎えられるようにわたしも願っております...！楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月16日 6時) (レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
るな(プロフ) - 相手の親キモすぎ。早く報われて欲しいです。間違ってでも保護者と一夜過ごしました。とか付き合いましたとかありきたりなのやめてほしい^ ^渡辺先生がんばれ (3月14日 12時) (レス) @page24 id: 35fcb02ad2 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月23日 22時
