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「これ、俺の血が入ってるの」
「ドラキュラの、血」
「そう。Aちゃんはもうこれがないと生きていけない。俺と一緒にいないと死ぬんだよ」
「っや、やだ、はなして、やめてください」
もう数えきれないくらい食べてきてしまったのに、今更真実を知って恐怖心が抑え切れなくなってくる。
でも、ただでさえ力の強いドラキュラ相手にこの体勢で逃げられるはずもなくて。
「離すわけないだろ」
「やあ、嫌っ......！！」
いつもとは違う、乱暴な口調に興奮した表情。ガリガリと飴玉をかみ砕いた涼太さんが、唾液と一緒に飴玉の欠片を口に流し込んで来る。
そんな状態で入れられたらもう、飲み込むしかなくて。
(あれ......、あたま、ふわふわして、)
それを飲み込んだ瞬間、身体が熱くなって力が抜け、頭がぼんやりとする。
もう考えることをやめたくなるような、まあいっか、そんな気持ち......
「さすがAちゃん。効くの早いね」
「ふぇ......？」
「なんでもないよ。うーん、やっぱり首筋は捨てがたいけどせっかく『これ』があるし...
Aちゃんはもう町には戻れないからここから食べちゃおっか」
わたしのお腹を撫でながら話す涼太さんの言葉は聞こえているのに右から左へと流れていって、何を言っているのかよくわからない。でもまあ、いっか。
「りょうたさん、」
「なあに？かわいいねAちゃん」
「すき」
あれ、わたしいま、なにを。
考える暇もなく、優しく微笑んだ涼太さんがおでこに口づけてくるから、もうなんでもよくなっちゃって。
「それじゃ、行こっか」
ふわりと身体が浮く感覚に身を任せ、そのまま意識を手放した。
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灯莉(プロフ) - 雪姫さん» 雪姫さん、ありがとうございます！作品にコメントをいただくのは初めてなのでとても嬉しいです。おおかみこどもの雨と雪、いいお話ですよね。そう言っていただけて光栄です...！全メンバー書く予定なのでぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月7日 22時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - めっちゃ良かったです。舘様のドラキュラ、阿部ちゃんの狼男、ひーくんの蛇神どれも良い話しでした。けど、狼男では、アニメのおおかみこどもの雨と雪、あれを、亮平君と重ね合わせ合わせて読んでしまうくらい感動しまって。もっと続きが知りたいです。待ってます。 (3月7日 18時) (レス) id: 2fedfb09fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月17日 16時
