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「ねえねえ、お父さんとじいやは何のお仕事なの？」
「......お聞きになられてないのですね」
「そう、今朝は翔太が起こしにきて...全然聞いてない。だから教えてほしいの、翔太は取り合ってくれないし」
侍女をじっと見つめれば目線を逸らすけれど、「おねがい。秘密は守るから」と言えばすぐに口を開いた。
「その、おふたりは、」
彼女が次の言葉を紡ごうとしたとき、翔太が閉めていった扉が再び開いた。
「A...ああ、いたいた」
「...！お父さん、じいやも...」
そこからお父さんとじいやが姿を現して、何かを言いかけていた侍女が頭を下げて後ろに下がる。
「お父さん何してたの？朝からじいやもいなくてびっくりしたんだけど。翔太に聞いても何も答えてくれな」
「A、聞いてくれ」
お父さんがやけに神妙な顔をして、私の言葉を遮った。
普段そんなことはしないお父さんだから、嫌な予感がして反射的に口を閉ざす。
「戦争に介入することになった」
一瞬、聞こえてきたことが理解できなかった。
「え.........？う、嘘だよね」
「嘘ではない。さっきの会議でそう決まったんだ。...騎士団を演習場に集めてくれ」
「はい」
じいやがお父さんの発言に従ってすぐに部屋を出ていく。
「翔太は？翔太はどうなるの？」
まさか、翔太まで連れていくなんて言わないよね。お父さんを見つめても、返答はなくて。
「...答えてよ、」
「......彼は騎士団のエースだ。行ってもらう」
「お父さん......！！」
お父さんに縋り付いても、「もう決まったことだ」としか言ってくれなくて。
お父さんだって、私と翔太がただのお姫様と護衛の関係だけじゃないのは分かってるはずなのに。
「わ、わたし、翔太がいない毎日なんて考えられない......」
「A、」
「なんで？なんでよ、ずっと一緒にいたのに、生まれたときから翔太がいたのに...！
翔太がいなくなっちゃったら、わたしどうしたらいいの...？そ、それに、戦争にいったら、」
死んでしまうかも、しれないじゃない。
それはもう言葉にできたなくて、震えながら必死に訴える。
「...聞いてたか」
「え？」
突如わずかに開いていたドアに向かってお父さんが話しかけた。
「......はい」
「翔太？！」
そこから姿を現したのは、翔太だった。
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灯莉(プロフ) - 雪姫さん» 雪姫さん、ありがとうございます！作品にコメントをいただくのは初めてなのでとても嬉しいです。おおかみこどもの雨と雪、いいお話ですよね。そう言っていただけて光栄です...！全メンバー書く予定なのでぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月7日 22時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - めっちゃ良かったです。舘様のドラキュラ、阿部ちゃんの狼男、ひーくんの蛇神どれも良い話しでした。けど、狼男では、アニメのおおかみこどもの雨と雪、あれを、亮平君と重ね合わせ合わせて読んでしまうくらい感動しまって。もっと続きが知りたいです。待ってます。 (3月7日 18時) (レス) id: 2fedfb09fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月17日 16時
