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「あれ、Aさんは？」
ある日突然、俺の指示でAちゃんに持って来てもらっていたお昼の担当がメイド長に戻った。
緩んでいた気を引き締めて、「Aさん」呼びに戻す。
この人、嫌いなんだよなー。
親父とすっかり癒着してるようだし、この前Aちゃんに足引っ掛けてたのもばっちり目撃しちゃったし。
だから、そんな話を聞いた瞬間すぐにおかしい、と思った。
「Aなら、お父様のお食事に薬を混ぜた罪で謹慎中ですよ。さあ辰哉さん、召し上がれ」
「......すいません、後で食べますから」
絶対にありえない。Aちゃんは親父の食事を作るのはもちろん運ぶことにすら関わっていないはず。
そもそも、Aちゃんがそんなことするはずがない。
頭の中に響き渡る警鐘に急かされて、親父の部屋に向かった。
「......Aさんは」
「それなら、俺の食事に薬を混ぜたから自宅謹慎中だ」
「それは誰が調べたの？」
「メイドたちだが」
「...あのメイド長さん？」
「報告をしてきたのはそうだな。それがどうした？
......まさかお前、あれに惚れ込んだわけじゃないだろうな。
仕事のことがあるから見逃してやってるが、本来ならさっさと名家の娘を嫁にと前々から言って」
「あー、わかってるから。そんなわけないだろ、気になっただけだよ」
親父、ほんっとにあのメイド長の言うことまるごと聞いてやがる。
おそらく、今の口ぶりからしてまだ家にいるだろう。
無罪を証明するのが一番の根本的解決ではあるけれど、警察が動く前につかまえて逃げないと、彼女はもう二度と日の目を見れなくなる。
それだけはなんとしてでも避けたい。
彼女は俺にとって何物にも代えがたい大事な存在。ここで失うわけにはいかない。
にしても、俺と仲良くしていることがそんなに嫌か？あのメイド長...。
いや、俺がいつまでも結婚の話を延期している俺に嫌気がさした親父と手を組んだ可能性もなきにしもあらずか。
何にせよ、事は俺のAちゃんへの好意がきっかけに発生した妬みのようたった。
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灯莉(プロフ) - 雪姫さん» 雪姫さん、ありがとうございます！作品にコメントをいただくのは初めてなのでとても嬉しいです。おおかみこどもの雨と雪、いいお話ですよね。そう言っていただけて光栄です...！全メンバー書く予定なのでぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月7日 22時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - めっちゃ良かったです。舘様のドラキュラ、阿部ちゃんの狼男、ひーくんの蛇神どれも良い話しでした。けど、狼男では、アニメのおおかみこどもの雨と雪、あれを、亮平君と重ね合わせ合わせて読んでしまうくらい感動しまって。もっと続きが知りたいです。待ってます。 (3月7日 18時) (レス) id: 2fedfb09fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月17日 16時
