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「Aさん、お父様が呼んでおられるそうですよ」
「？はい、分かりました」
ある日の昼下がり、部屋で料理本を読んでいたら他のメイドが部屋を訪ねてきた。
ちなみにお父様というのはあの態度クソデカ王子様の父である。
にしてもお父様が...？こんないちメイドの私を......？
不思議に思いながら部屋を出てお父様のお部屋に向かえば、「入ってくれ」と中からくぐもった声。
「失礼します、Aです。お話があると伺いましたので」
「......ああ」
重々しげな雰囲気を感じ、一体何の話だと身構える。
「Aくんについてだが、」
(な、なに............？)
「今日から少しの間、謹慎とさせてもらう」
「.........え？」
一瞬、聞き間違いかと思った。き、謹慎？
まさか、あの適当王子の発言に応じているうちに雑談と化しているのが問題になった？
いやいやいや、無い。絶対無い。
問題ではないと胸を張って言えるかと言われたら怪しいけれど、謹慎沙汰になるレベルではない。
じゃあ、一体何を。
そこまで考えたところで、やっと思考が言葉になる。
「な、なんでですか、私、何かしましたか...？」
「身に覚えがないか。...まったく、嘘をつくのはつくづく得意なようだな」
「待って、待ってください。何の話ですか？」
どんどん話し口が荒くなっていくのに焦りを感じて、思わず詰め寄る。
「私の昼食に薬を混ぜたのはお前だろう！！とぼけるな！！！」
「...！！」
凄まじい剣幕に、窓ガラスがびりびりと震えた。
なに、薬って。話が見えてこない。
そもそも、あなたの食事関連には微塵も関わっていないのに......？
何が何だか分からないままただその勢いに圧倒されているうちに、出入口で控えていたメイドが入ってくる。
そしてそのまま肩をがしりと掴まれて、
「Aさん、お話は終わりましたので出ていただいても」
「何の話ですか？私はそんな話まったく知らないです！っ、離して」
「言い訳は無用だ。...とにかく謹慎だから、明日からは来なくていい、自宅にいなさい。
定期的に訪問するから無闇に外出はするんじゃないぞ。いいな」
パタン、と目の前の扉が閉じられて私は部屋から閉め出されてしまった。
「......どういう、こと、」
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灯莉(プロフ) - 雪姫さん» 雪姫さん、ありがとうございます！作品にコメントをいただくのは初めてなのでとても嬉しいです。おおかみこどもの雨と雪、いいお話ですよね。そう言っていただけて光栄です...！全メンバー書く予定なのでぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月7日 22時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - めっちゃ良かったです。舘様のドラキュラ、阿部ちゃんの狼男、ひーくんの蛇神どれも良い話しでした。けど、狼男では、アニメのおおかみこどもの雨と雪、あれを、亮平君と重ね合わせ合わせて読んでしまうくらい感動しまって。もっと続きが知りたいです。待ってます。 (3月7日 18時) (レス) id: 2fedfb09fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月17日 16時
