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それからしばらくしたある日。
「...！A......！！」
「んん......なに？」
「起きて、A。行くよ」
「どこに...？まだ眠、」
「いいから早く！」
真夜中、お母さんに突如起こされる。
今何時？寝てたいよ、と言いかけたもののお母さんの物凄い剣幕に思わず口を閉じた。
腕を引っ張られながら靴をはいて家を出て、満月の明かりが煌々ときらめく少し肌寒い夜へ飛び出す。
「ねえお母さん、どこに......え」
引かれて行った先は村の広場で、そこには明かりを持って狩りの隊形をとった男の人たちとそれを見に来た人たちがたくさんいた。
「え、なに？どうしたの、」
みんな弓や混棒を持っていて、その集団の少し先には「何か」がいて狩りをしているのだと察する。
でもこんな夜中に鹿や猪が下りてくることは...と思いながら目を凝らした瞬間、
「それ」の異様さに気づいた。
ふさふさと毛並みの綺麗な耳としっぽに、毛深い前足から伸びるかぎ爪。
けど、それは確かに人のかたちをしていて。
「............まさか」
「狼男だ」
「ほんとにいたの？」
「噂には聞いたけど」
「まさか本物だったとはな」
「怖すぎ...」
「人間を襲うんだってな」
「ほんとに？」
「えー、さっさと退治しろよ」
「殺せよ」
「そうだよ、やっちまえ！」
様子を見に来ていた他のみんなも騒ぎ出していて、じりじりと距離を詰める狩りの輪にもう一度目を向けたときだった。
明かりに照らされて、その「何か」の表情が見える。
「亮平、くん.........？」
その真ん中で唸っていた狼は、亮平くんだった。
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灯莉(プロフ) - 雪姫さん» 雪姫さん、ありがとうございます！作品にコメントをいただくのは初めてなのでとても嬉しいです。おおかみこどもの雨と雪、いいお話ですよね。そう言っていただけて光栄です...！全メンバー書く予定なのでぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月7日 22時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - めっちゃ良かったです。舘様のドラキュラ、阿部ちゃんの狼男、ひーくんの蛇神どれも良い話しでした。けど、狼男では、アニメのおおかみこどもの雨と雪、あれを、亮平君と重ね合わせ合わせて読んでしまうくらい感動しまって。もっと続きが知りたいです。待ってます。 (3月7日 18時) (レス) id: 2fedfb09fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月17日 16時
