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「A、帰ったよー！」
「亮平くん！おかえりーーー！！」
一週間後、無事に課題を終えてお友達の家から帰ってきたらしい亮平くんが、我が家の扉を叩いた。
「亮平くんいらっしゃい。夕飯できたところだったしちょうどいいから一緒に食べてって」
「え、やったー！ありがとうございます」
「今日はさつまいもの炊き込みご飯だよ」
「うわーおばさんの炊き込みご飯すっごい美味しいから俺大好きなんだよね」
「分かる。お母さんの炊き込みご飯美味しいよね！わたしも作れるようになりたいなあ」
「Aのも絶対美味しいよ、作ったら俺に一番に食べさせてね？」
「もちろん！亮平くんに一番最初にあげる！お父さんよりも先にね」
「ええ〜お父さんよりも先に？！嬉しいけど笑」
亮平くんの荷物を受け取って手を洗ってから、食卓についていただきます。
「うわー、やっぱめちゃくちゃ美味しいです！ありがとうございます」
「亮平くんいつも美味しく食べてくれるから作りがいがあるわ〜ありがとうね」
それからあっという間にご飯を食べ終わって、洗い物をするお母さんをぼんやりと見ながらお喋りに興じていたとき。
「Aさ、」
「ん？」
「狼男の噂、嫌いじゃん」
「そうだね。目に見えないものは信じたくないし。どしたの？」
「もし出会ったりしたら信じるの？」
「出会ったら？うーん...でも、とりあえず逃げるんじゃない？」
「逃げる、か」
「だって、一応人じゃないってことでしょ？
何かあって亮平くんに会えなくなっちゃったら困るしなぁ」
「...Aはいつも俺のことばっかり考えてるね」
「当たり前じゃん！」
「ふふ、ありがとうA」
変なことを聞いてくるな、と思ったものの亮平くんにおかしな様子はなかったし、
まあそういうこともあるか...と気にしないことにした。
後から考えてみれば、もうこのとき亮平くんはとっくに、引き返せないところまできていたのに。
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灯莉(プロフ) - 雪姫さん» 雪姫さん、ありがとうございます！作品にコメントをいただくのは初めてなのでとても嬉しいです。おおかみこどもの雨と雪、いいお話ですよね。そう言っていただけて光栄です...！全メンバー書く予定なのでぜひ楽しみにしていただけたら嬉しいです。 (3月7日 22時) (
レス) id: 0a43491d63 (このIDを非表示/違反報告)
雪姫 - めっちゃ良かったです。舘様のドラキュラ、阿部ちゃんの狼男、ひーくんの蛇神どれも良い話しでした。けど、狼男では、アニメのおおかみこどもの雨と雪、あれを、亮平君と重ね合わせ合わせて読んでしまうくらい感動しまって。もっと続きが知りたいです。待ってます。 (3月7日 18時) (レス) id: 2fedfb09fc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：灯莉 | 作成日時：2024年2月17日 16時
