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しばらく待っているとドアが勢いよくノックされた。




『はい』



ドアを開けようとする前に1人の女性が私目掛けて飛び込んできた


『わっ』



両手を強く床に押し付けられ、馬乗り状態である



「お、願い…静かにして…」




真っ青な顔で真っ赤なリボンを揺らしている彼女は何かに怯えているようだ

よく見ると腕から大量に出血しており、せっかくの私の綺麗だった服も真っ赤に染まってしまっている




「っ…」




小さく震える彼女をどうすることも出来ず、ただ私を黙らせるように強く手を握られている



この体制きついな、なんて他人事のような事を考えていると彼女の後ろの扉がガチャ、と空いた




「あっ、ここにいたの〜」



彼女のせいで顔は見えないが、声的にどうやら男性が部屋に入ってきたようだ



「逃げたって無駄だよ?血がめっちゃついてるもん〜」


そう言いながらあは、と小さく笑う男性




私に覆いかぶさっていた彼女は咄嗟に私から降り、土下座の勢いで頭を下げた



「お、許しください…」




「は、何言ってんの」



さっきの雰囲気から一変、凍りつくような空気に変わった



「そんな言い方僕が悪いみたいじゃん、君が悪いよね」

それだけ言って男性は懐に付けていた刀剣を彼女の首に添えた




「ど、どうか……お許しくだ」


「あー、うるっさ」




最期の言葉も聞かずに彼は首を斬った





ごろん、と無様に転がっている彼女だったモノ

そんな恐怖にまみれたこの空間に何故私がいるのだろうか




しばらく固まっていると男性が近づいてきた


私の前に屈むとさっきとは打って変わった人懐っこい笑顔でふにゃり、と笑う



「人いたの〜?ごめんね」



『…いえ、大丈夫です』





私は見てしまった





屈んだ時に彼の胸元にこの国の幹部である印が描かれたワッペンが付いていることを




『…清掃しますね』


そう言って立ち上がり不透明な袋に彼女だったものを捨てていく




「怖がらないんだ」




そう呟いた男性の方に振り向く




「大体のメイドは死体とか見ると怖がるんだけどね」


『そうですか、…じゃあ私も怖いです』




ここで他との差を示すと目を付けられる気がする




そんな思いで一言付け足したが男性は笑っていた



「棒読みなの草なんだけど」


『笑っていただけて嬉しい限りです』

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ゆり(プロフ) - Shinoaさん» 喜んでいただけで嬉しいです〜!!頑張ります🥲💕 (2023年1月17日 22時) (レス) id: 6888762fcd (このIDを非表示/違反報告)
Shinoa(プロフ) - すっごい好みすぎますこの作品…!✨主様のペースで応援しております!! (2023年1月17日 22時) (レス) @page26 id: a1818f6e9a (このIDを非表示/違反報告)
ゆり(プロフ) - りゅうなさん» エーッそう言っていた頂きとても嬉しいです〜!!頑張って更新していきます🙌 (2022年12月10日 22時) (レス) id: 6888762fcd (このIDを非表示/違反報告)
りゅうな - めっっっちゃくちゃどストライクすぎる作品です!!ほんとにこんな神作を生み出していただきありがとうございます😭更新主様のペースで応援してます!!(๑•̀ㅂ•́)و✧ (2022年12月10日 19時) (レス) @page10 id: f100bc9df8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ゆり | 作成日時:2022年11月23日 23時

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