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26個目 sideなし ページ28

ついに、白雪がタンバルンへ出発する前夜になってしまった。美少年の情報はひとつも出てこなかった。廊下を歩いていたオビとAがミツヒデと木々の2人を見つけた。

「あっれ。木々嬢!ミツヒデさん!」

「おう」

「どこ行くんですか。こんな時間に2人してー…はッ」


「…何がはッ だ。大体2人もこんな時間に何してるんだ」

「私の体術の稽古です。最近、日中は美少年探しで暇がなかったので…」

確かに2人の顔にはうっすらと汗が浮かんでいた。

「そーゆー事ですよ。で、2人は何しに?」

「ゼンの迎えだ。戻ってこないからさ」

それならばとAとオビは2人について行くと言ったので、結局4人でゼンを迎えに行く。
ゼンは1人で剣を振っていた。

「…稽古中?主1人で?」

「ゼン!そろそろ戻れ!」

「ーああ」

ミツヒデの声も聞こえているはずなのにゼンはまだ剣を振り続けている。

「白雪がどっかの輩に目をつけられてるのとタンバルン行きのが重なってから、夜 時間が空くとね」

オビのポツリと言った一言に遅れたように木々が答えた。

「…やっぱ本心では行かせたくないんですよね?」

「そうだなあ…と言うより自分で守りたくてどうしようもないんだろう」

オビは一心不乱に剣を振るゼンを見ていたかと思えばいきなり歩きだし剣を取った。

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作者名:あす | 作成日時:2018年12月1日 17時

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