少女の願い事【赤髪の白雪姫】

17個目 sideなし ページ19

「…え…！？それで来てるの？…今？」


「今」


ゼン、オビ、Aの3人は白雪を呼ぶため薬室の前で訳を話していた。


「おまえは見たくない顔だろうからな」


「…そうだね」


珍しく言葉を詰まらせる白雪。2人とも顔を顰めている。


「あのー主。あの男…お嬢さん攫ってどうしようとしたんですか？」


オビは気になったのかゼンに質問をする。


「私も気になります」


オビに続くようにAは遠慮がちに言った。


「あ！？どうもこうもろくでもない事だよ…！」


「へー…」


珍しく堂々と嫌いという感情を出しているゼンを見て、少しだけ話を聞いていた2人は巳早を即刻敵と見なした。


「私の事で何か話があるんだよね？」


「そうらしいな」


「ーなら聞いておきたい。会うよ」


白雪は力強くそう言った。


「まぁそう言うと思ったよ」


ゼンは呆れながらもそう言い、今度は白雪も連れて部屋に戻って行った。

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