私の理想の高校生活【歌い手】

理想の23話 ページ25

訪れた沈黙。


原因はもちろん私。


ヤバい、非常にヤバい。


あんなにイメージ悪くしようとしてたのにこれじゃ水の泡！


どうにかしてこの場を乗り切らなくては。


『…嘘です。すごいとは思いましたけど。』


キャラを戻して真顔で言う。


とりあえず、あれが素だとバレないようにしないと。


佳「私も！私もすごいと思いました！

今まで聞いた曲の中で一番でした！」


フォローじゃないフォローの言葉が飛んできて一安心。


これで先輩たちは佳奈に夢中だろう。


ま「ありがと、佳奈！」


うんうん。


そ「そんなに褒められるとは。ありがとう。」



うんうん。


う「さっきのAちゃん面白かったwwww」


うん。うん？


え、待って名前呼ばれた。


しかも笑うところじゃなかったと思うんですが！？


さ「ギャップすごいね！」


あなたもですか！！


私に構わず佳奈といちゃいちゃしててください！


佳「ギャップ？」


佳奈？


あれ、嫌な予感してきた。


う「めっちゃ態度悪かったじゃん？」


佳「え？でもAちゃん…」


あああああ、そのあとの言葉が予測できる！！


どうする？止める？

いや、とめてもまた何かやらかす。


じゃあ止めない？

止めなかったらバレる…。


ええ、ならどうするの！？


佳「クラスではあんな感じですよ？」


考えてる間に佳奈が言う。


あ、終わった。


さ「…えっ。」


う「あの子が…？」


そ「嘘だろ…。」


ま「…。」


みなさんそろって同じ反応ですか。


相川先輩にいたっては何こいつみたいな目！

その目で私を見ないで！！

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