MISSING TWINs Ⅲ (ページ30)

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ⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅩⅧ ページ30

「で、お前ら何やってたんだ？」

「すみませんでした」

ずぶ濡れで戻った私達を待っていたのは、怒髪天を突くと言わんばかりのオカンムリな髙地優吾様でした。
大我くんは鞄を押しつけたまま一向に戻らず、私は私で衣装のまま飛び出したきり行方知れず。
撤収したいのに出来ない状況に、スタッフさんは皆眉を下げていたと言う。
出演者は１８歳以下は早々に帰宅させ、帰宅準備を終えた順に捜索を開始した１０分後、目を真っ赤にした私と未だ泣き止まない大我くんが仲良くお手手を繋いで戻って来たと言う寸法さ！(ヤケクソ)

「マジで反省してんのか？どれだけ迷惑かけたと思ってんだよ」

「心から反省しています。大我の分まで謝罪します。すみませんでした！」

着替えなどさせてもらえないまま床に正座をさせられた私の隣では、同じように正座をさせられて泣く大我くん。
この状況、私も泣きたいんだけど…。

「衣装までそんなに汚して、洗濯するの芹じゃないんだぞ」

「本当に申し訳ございませんでした！」

「と、とりあえずシャワー浴びてきなよ２人とも。そのままじゃ風邪ひくかもしれないし！」

チーフスタッフの鶴の一声で解放されたが、その頃には立ち上がるのは困難だった。

「で、何で京本泣いてんの？つーか泣きすぎじゃない？」

あまりにも泣き止まない大我くんに呆れた視線を向けながら、北斗くんがこちらに質問を飛ばしてきた。
便乗と言わんばかりに慎太郎くんの声が上がる。

「それ！なにしてたの？」

「あー……………」

「なんだよその沈黙」

「俺がダンプに轢かれそうになって九死に一生を得たことが嬉しくてでもすげー怖かったからまだ泣いてる」

「………」

「シャワー浴びてくるわ」

「はぁっ！？！？！？」

覚悟を決めて一息でまとめた出来事をやっと理解出来た皆の声を背後に置きざりにして、大我くんの手をまた引きながら備え付けのシャワールームに足を進めた。