�将将将将将将将将将将将� ページ22
「あいつどこ行った…！」
ーお兄ちゃん！どこ行くの！？ー
「知るか！あのバカに訊け！！」
ーバカって大我くんのこと！？ー
バックステージを走り回るお兄ちゃんを、不思議そうにスタッフさんもJr.の子達も見ていた。
そんな様子のおかしいお兄ちゃんを眺めるだけの人垣の中から、Jr.の１人が声をかけてくる。
「武藤、どうした？」
「大我見なかったか！？」
「見てないけど」
「くそっ！」
普段見せている姿とは全く違うお兄ちゃんに、小さな子達は目を丸くしている。
お兄ちゃんが大我くんを探している理由なんて分からない私は、どうせ探すなら私を探して欲しかった。
一声掛けて足を止めさせれば、やっと事故を未然に防げるかもしれないと。
「京本くんなら外に出て行ったの見ましたよ。怖い顔して走ってました」
「サンキュ！」
踵を返したお兄ちゃんはステージ衣装のままで駆けていく。
スタッフさんが通用口を通り過ぎるお兄ちゃんを大声で止めたけれど、それは何の制止にもならなかった。
ーねぇ！お兄ちゃん！ー
「うるせぇ！あのバカ止めねーと被害が膨れるんだよ！！」
ー被害って何！？ー
「芹１人なら何とでもなる！だがあのバカまで突っ込んだら止まらねー！」
ーお兄ちゃん何言ってるの！？ー
「お前分かってんだろ！！今日がどんな日か！！」
その言葉に、びくりと肩を跳ねさせた。
何も知らない筈のお兄ちゃんが、今日起きる事を知ってる筈が無い。
ーなんで…ー
「お前が、名前付けただろ。俺に」
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佐藤龍我のぶりぶりざ○もん
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作者名：Fin. | 作成日時：2019年5月24日 16時
