MISSING TWINs (ページ6)

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視聴率は演者さん達の人気でそこそこの数値が叩き出され、劇団にはたくさんのメールが舞い込んできた。
驚くほどのお褒めの言葉に目を丸くした私を横に、団長は満足気に腕を組んでいた。

「すげーな、芹！オレもドラマやってみてー！」

私より上の団員が口々に名乗りを上げる。
あまりにもトントン拍子に上手く行きすぎて、これが強くてニューゲームってヤツかな？とくすりと笑う。

「僕も楽しかったからまたやりたいです！」

そうして、いつか大我くんに凄いと言われてみたい。
そして一緒にステージに立てる事なんて出来たら、夢みたいだ。
SixTONESの皆が居るから私は一緒のグループにはなれないけど、Jr.の間だけでもその機会があったら嬉しいな。

徐々に増えていく願望に、欲張りだなぁと自嘲が止まなかった。

「大我ー、ダンス教室行くわよー」

「はーい」

私の手を引いて、母は胸を張っていた。
両親の期待は膨れに膨れて、毎日のように将来の話をされる。
芸能事務所に入って、もっとテレビに出てみたい。
もしかしたら、反対されてもっと堅実な仕事を勧められるのではないだろうかと不安になった。

「そうね、大我だったら何にでもなれるわ！」

「学校でも相当モテてるしなぁ」

両親は反対せず、父はリビングに置かれたチョコの山に目を向けた。
それ、学校だけじゃなく老人会のお婆ちゃんや近所のお母さん達のも混ざってるよ。
毎回お返し忘れしないようにくれた人の名前を書き出していて、もはやリストは２枚になっていた。
私は大我くんに渡したいのになぁ。
男になっている時点で渡すことは出来ないんだけど。

そして、私は待ちに待った年齢を迎えた。