MISSING TWINs (ページ40)

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「ああぁぁ…やっぱりかっこいいぃぃ」

両親の留守。
それは、私が私に戻れる時間。
普段ならば決して私１人にしたりしないのだが、本日は父の誕生日。
今朝、父にプレゼントしたディナーショーで２人楽しんでいてくれると良い。

「ダメ…ときめいて胸が苦しいぃ。しんぢゃう…～～っっ、大我くんかっこいぃぃ」

そして、２人を上手い事追い出した私は、普段出来ない事を全力でしていた。
映し出されたビジョンの中、毎日のように顔を合わせていた６人が暴れまわる。

「優吾くん、ごめんね。ちゃんとキミはヤンキーだよ！」

本人が聞いたら「俺はヤンキーじゃないわ！」とか、この間と正反対の事を言うのだろうとくふくふ笑う。

「おぉっ！！樹くんもやるじゃーん！」

そんな感想を述べれば、当たり前だと言わんばかりのドヤ顔をするんだろうな。

「ジェシーくん足長っ！アクション映える！！」

べた褒めしてあげたら、照れながら「まぁな」なんて笑うのだろう。

「北斗くん、切ない顔似合うわー」

言いながらマジマジと顔を見てしまうだろうから、恥ずかしがって「うるせぇ」とか言ってそっぽ向くところまで想像余裕。

「慎太郎くんは何やっても慎太郎くんだなー」

素のままでキャラにマッチしていると言う事は、良い役をもらったという事だ。
それでもこの感想を告げたら口を尖らせて拗ねてしまうだろう。
他の感想考えとかなきゃなーとあちこちに視線を飛ばす。

「～～っっ、大我くんカッコよすぎぃぃぃ！！ぅぅっ！」

大我くんのシーンが来る度に語彙力の低下した黄色い声をあげて、ドラマが終わって我に返ると落ち込む。

「京本大我を見て騒ぎまくる武藤大我とか、ガチで誰にも見せられないよねぇ…」

抱きしめたクッションに顔を埋めて、足をばたつかせて悶える高校生男子とか、その上アイドルとか、ドン引きに決まってる。

「SixTONESの皆に会いたいなぁ…」

私も主演の映画の撮影でなかなか少クラに出演できていなくて、先輩のコンサートのレッスンも振付け師とマンツーマン。
他のJr.の人達ともほとんど会えていない。

「今頃、ここの私はありす達と騒いでるのかなぁ…」

私もそこに行きたい。
大我くんの事いっぱい話して、笑いたい。
心からの友達なんて、この世界に居ないんだからしょうがないよね。
誰にも、大我くんはすごくかっこいい！なんて惚気られない。

「…今日も大好き…」

私は１人、私に惚気る事にしよう。