脳無なのに脳みそあんじゃーん(某子役風) ページ19
脳みそが見えてるヤベェ敵が暴れてるので近くの岩陰に隠れて様子を伺っています！
それにしてもかなりヤバいんじゃ。
みんなは満身創痍で戦ってるのにボクは隠れて。
こんなんで良いの？
ヒーロー志望なのに、目の前のお友達一人助けられないの？
そんなの、ダメに決まってる。
「梅雨ちゃん！！」
「あ、カエルちゃん！危なっ！」
出久くんの叫び声が聞こえた。
梅雨ちゃんと呼ばれたその子が手の敵に触られそうになってた。
ボクでもわかる。助けなきゃ。
岩陰から飛び出して、折りたたみナイフを両手に隠して手の敵に走って向かう。
そして、隙だらけの手の敵へまずは右手に持ってたナイフを投げる。
「死柄木弔！危ない！」
「ああ？」
当たる、と思ったら黒いモヤに邪魔されてどこかに飛ばされた。
けどこんな事じゃ諦めない。まだもう一本あるし。
ブーツのヒールもあるし！
「危なかったなあ。あれ、本物だよな？なんで凶器持ってるわけ？どんな教育してんだよ…」
「う、うるさい！雄英に乗り込んでくるとか、そっちこそどんな教育受けてんの！？バーカ！お前らなんか怖くないですもんね！」
「はあ？ケンカなら買うよ？てかお前の方がバカだろ。さっきまで隠れてたくせに怖くない？友達が震えてるのに助けもしないなんてヒーロー失格だよね？」
ムカつきますねなんですかコイツ。
でもこのままいけばボクに集中させる事だって可能。やるんだ。どんな方法でも助けなきゃ。お茶子ちゃんを！！
「そんな事言ったら未だに子供一人も殺せてないなんて、敵失格じゃないですか？さっさと帰って保護者の人に慰めて貰えば？」
「コッチが気にしてる事を…ああムカつく。おい黒霧、コイツ殺そう今すぐ殺そう。そこ動くなよ？今殺してやるからさ？」
精一杯の煽り は こうかばつぐん だ ！
よし、ボクの方に歩いて来てる。なんか後ろに脳みそがチラついてるけど、多分幻覚。
ボクが思うに手の敵はあまり強くない。
血を取れればどんな個性かもわかるんだけど…
「死柄木弔、挑発に乗ってはいけません。戻って脳無を！待ちなさい。」
「うるさいうるさいあっち行け黒霧。お前のせいだ。そんな奇怪な見た目してるからあのクソガキが調子乗って…、今すぐ殺さなきゃ敵失格だろ？」
あっれー、予想以上に本気じゃないですか？え？もしかして手の敵、子どもっぽいところある？
「お待たせ！今殺してあげるからな！」
いつの間に近くに来ていた敵がボクへ手を伸ばす。
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作者名：Noa | 作成日時：2019年4月8日 6時
