答え ページ25
江戸川side
辺りの空気が冷えて行く。
静けさが耳鳴りとして、脳に響いて行く。
幼い新入社員に抱いていた違和感。
異質さ、とも言える何か。
名探偵の僕ですら解らない何か。
その答えが、
優菜「[フラスコの中の小人]、ホムンクルス」
あっさりと解ってしまった。
乱「ホムンクルス?」
優菜「ホムンクルス[フラスコの中の小人]。
かつてパラケルススことホーエンハイムが創り出した生命体。
フラスコの中でしか生きられず、必ず男女一対で生まれる。
脆い体と、短い生の代わりに、凡てを知る」
乱「凡て?」
優菜「人間が真理と呼ぶもの。
或は世界、或は全、或は一、或は神。
それら凡てを知るのがホムンクルス」
成る程。大体の筋は見えて来た。だか……
乱「君の目的を僕は聞いて居るんだ」
優菜「私は只、証明したいだけ」
乱「何を」
優菜「ホムンクルスはフラスコの中でしか生きられないという事は、間違いであると」
乱「それだけか?」
優菜「それだけ」
恐らくは本当だろう。僕は事件を解決するのであって、尋問するのでは無い。専門外だ。
優菜「それで、私を如何するの?」
乱「軍警に突き出す」
冷たい空気が一変。怒りの混ざった、殺気に変わる。
優菜「ふっ、流石は探偵社。
矢張り、民草の味方という事か」
白いベッドのスプリングが大きな音を立てて軋んだ。
余りの速さに目が追い付かない。
気づけば、幼い新人とよく似た少女は窓際に立っていた。
優菜「ふふっ、賢い探偵さん。推理ごっこは此処まで。
大事なものは、返して頂きました」
少女の腕には、切り傷、打撲、火傷、凡ゆる傷痕を覆い隠す様に、袖が付いていた。
乱「待てっ、」
腕を伸ばしても届かない。
優菜「貴方は知り過ぎた様です。
一つ、予言しましょう。
次に会う時は、私は物言わぬ骸ですよ。
それでは。賢い探偵さん」
窓を大きく開け放ち、虚空へ身を投げた少女。
僕は窓に急いで駆け付ける。
大きく息を吸い、声をだす。
乱「僕は探偵じゃ無い。"名"探偵だ!」
何処かで笑い声が聞こえた。
ラッキーアイテム
夢野久作
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキー方角
西 - この方角に福があるはずです
おみくじ
おみくじ結果は「末凶」でした!
ラッキー組織
ミミック
9人がお気に入り
「文豪ストレイドッグス」関連の作品
この作品が参加のイベント ( イベント作成 )
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
夜叉の子(プロフ) - 小説君さん» 有難うございます!『爆発』で国木田さんに夢主を平手打ちさせて、今、若干焦ってて…どうしよ (2018年1月4日 16時) (レス) id: 017f1a22fa (このIDを非表示/違反報告)
小説君(プロフ) - 国木田さん大好きでいつも見てます。お互い頑張りましょうね(*´∇`*) (2018年1月2日 22時) (レス) id: e8924cef62 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:夜叉の子 | 作成日時:2017年11月17日 20時