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588.保険の代償 SNside ページ38

SNside



重たい空気が部屋中に蔓延して
Aの手はどんどん冷たくなっていく…
何も言わないAのいつもなら伝わる今の気持ちが分からない

大きくひとつ深呼吸をしてAと向き合う
不安そうに見つめるAをちゃんと見れない…


「俺がいなくなったらAはどうなる?」

何聞いてんだよ…
どうなるって…聞かれても答えられない質問なんかして…

A「…いなくなるんだね」

「あたしの事はいい。スニョンの事が知りたい」

Aのその言葉で俺は全部話す覚悟を決めた

Aにしてみたら全部が受け入れ難い事だって分かっていたけど
理解して欲しい思いと泣き叫んでもいいからAの今の気持ちが知りたかった


でも…


Aは何も言わない
表現し難い表情で俺を見ていた…

嫌われた…?

抱きしめても背中に回る温もりは無い
なんでもいいから何か言ってよ…A…


A「………………だから…心友でいいって言ったんだね…」


Aはそう言った
頭を殴られたような衝撃…
あの時俺が言った「心友でいい」は自分を守る為の保険だった…
振られても傷つかない為の保険…

最低……


話をしようって引き留めてもAの手はずっと冷たくて
全てを拒絶している様で胸が苦しい…


A「…考える時間が欲しい」


Aが出ていく…
当然だよな…俺は1年悩んでんだ…

でも…
振りほどかれた手が震えて涙が止まらなくて
その場に頭を抱えて蹲った…



A…俺を嫌いにならないで…





.

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作者名:ぽけ | 作成日時:2022年6月22日 3時

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