519.囚われた彼女 SNside ページ19
SNside
Aの様子がオモニと別れてから変で
なんだか元気が無い気がする…
SN「どした？」
そう聞いたけど何も言わない
立ち止まってAの手を引いた
ぎゅっ
SN「A…大好き」
Aは「……ん」って言うだけ
なんとなく泣いてる気がして聞いても泣いてないって強がるから
SN「Aっ♡笑って♡」ﾆｺｯ
Aはまだなんだか複雑な顔して俺を見ていた
Aが何を思ってるのかはちゃんと分かってるんだ…
ごめんA…
もうちょっとだけ俺のわがままに付き合って欲しい
Aがどれだけ傷つくかも分かってるんだ…
だけど…
俺も最善を尽くすから思い出沢山作ろうな
夏休みには旅行に行って
Aのお誕生日をお祝いして
今年は花火は見れるかなぁ…
夏の間、嫌になるくらい一緒に居よう
いつか訪れるお別れの日に笑顔で背中押して貰えるように頑張るから
Aの笑顔を焼き付けたいから泣かないで笑ってて
皆と合流して
自由時間にどこに行くのか話していた時
去年の夏休みを思い出して
Aが「あたしみたいにならないで…」と言った時
Aはもしかしたら自分の事を……
Aのトラウマを目の前にした時も感じていたけど
何も変わらないのにあの事件で自分を否定してる事がはっきり分かったんだ
大丈夫だよ。A
そんな言い方…しないで…
自分を否定しないで…
A…お願いだから…自分を好きになって
こんなに沢山愛されてるんだよ
Aは愛されてるんだ
俺が…愛してるから…自分を許してあげて…
あのトラウマを消してあげないとAはあの日に囚われたままだ…
いつか必ず俺が消してあげる
あんなの忘れさせてあげるから
だから…
笑ってるんだよ…A
.
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作者名：ぽけ | 作成日時：2022年4月12日 13時
