156.好きと大好き JHside ページ6
JHside
Aは犬派なんだね
俺も犬派だからなんか嬉しい
ジフナの猫に会いに行ったって聞いたから
てっきり猫派だと思ってた
小さい共感だけどめちゃくちゃ嬉しい
「…抱くと離れられなくなるから…欲しくなっちゃう…連れて帰りたくなっちゃう」
そう言った
人間だってそうなんだよ…A
手を繋いでるだけで俺のAだと頭の中はAでいっぱいだし
思わず抱きしめたあの瞬間から攫ってしまいたい
手をぎゅっと握ってくれた
どした？
首をぶんぶん振ってる
なになに？なんだよA
聞いてもなんでもないって言うんだ
Aの笑顔が俺を幸せにする
笑ってくれたら嬉しくて
胸が苦しくて泣きそうになるんだ…
俺の事どう思ってるんだろう…
思わず聞いてしまった…
Aがなんて言うのかなんて全然考えて無くて
頭の中の言葉が思わず出てしまって…
戸惑うAを見て
勝手にショックを受けて…
「好きだよ」
一瞬何が起きたのか分からなかった
え…今、なんて？
Aが好きって言った？俺を？
「A…俺っ…」
俺も好きだよと言いかけた
神様って罪だよな…
「心友だもん。好きに決まってる」
「…ふふっ…心友か…そうだよな…俺もAが大好きだよ♡」
俺の大好きは心友という名の関係に埋もれる
俺がそうしたいと言った心友という名の関係
何やってんだか…
Aの好きは心友としての好き
俺の大好きにどれだけの意味が有るかなんてAには届かない…
届ける勇気も無いくせに
また独りよがりな思わせ振りな事して…
ほんと…何やってんだよ…俺…
でも…
大好きな気持ちはどんどん膨らんで
今にも破裂してしまいそうで
いっその事割ってしまいたい…
自由になりたい
自分の気持ちを素直に吐き出したい
目の前にある幸せを掴みたい
どうすればいい？
俺はどうすれば…
.
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作者名：ぽけ | 作成日時：2021年10月31日 6時
