189.さよならの予感 JHside ページ39
JHside
朝からピンポンが鳴り響く
JH「…鳴らし過ぎ」
YA「おはよう。ハニ♡」
JH「…ん」
YA「ふふっ。上がっていい？」
JH「…ん」
YA「お邪魔しま〜っす!!」
ユアが朝からご機嫌でなんかモヤモヤする…
YA「ハニ…昨日さ…誰といた？」
JH「…友達」
YA「…友達…女の子？」
ユアがAとお揃いのマグカップを手に取った
JH「…だったら何？」
YA「あたし達さ付き合ってるんだよね？」
JH「…はぁ…だから俺には…」
YA「好きな子がいる…分かってるよ!!…でもさ…ハニ付き合ってくれるって言ったよね？」
JH「…言ったよ。ユアが死ぬかもしれないって言ったから…」
YA「…死なないって言ったらどうだった？」
JH「…多分付き合って無い…かな」
YA「…好きじゃない？ユアの事」
JH「好きだよ…幼なじみとして。彼女としての好きとは違うと思う…」
YA「どんな子？」
JH「いいたくない」
YA「ユアより可愛い？」
JH「だからいいたくない」
YA「どうして？」
マグカップを取り返して
JH「関係ないから。俺たちの事と関係ないからだよ」
YA「関係ない訳ないじゃない…」
JH「なんで嘘ついた？」
YA「嘘なんかついてない…」
JH「走れるんだろ？ライブハウスにも出入りしてる」
YA「…走れない…し…ライブハウスはオッパに会いに行ってるだけ」
JH「ソクミンてやつがユアを好きだって」
YA「勝手に言ってるだけだよ。友達だし…ヤキモチ妬いてくれたの？」
JH「妬かないよ…寧ろ良かったと思ったよ。ユアにも友達が出来たんだなって」
YA「あたし達どうなるの？」
JH「もうやめないか…もう嘘は嫌だ…」
YA「…嫌だから…あたしは嫌だから…絶対別れない…」
ユアは泣きながら抱きついて離れない
突き放せない自分が許せない…
けど…どうしても邪険に出来なくて
別れ話はなんとなく流れて消えた…
いや…消えてはいない…
多分いつか来る別れの日を互いに確信していた
ユアはご飯を作って帰って行った
食べる気にならない
有難いとは思ってるほんとに…
だけど…
冷凍庫を開けてAが作ってくれたチヂミを
レンジでチンして食べる
…美味しいな
A…俺どうしたらいいかな…
.
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作者名：ぽけ | 作成日時：2021年10月31日 6時
