177.デートのおわり ページ27
JH「A？大丈夫か？」
A「…うん、ごめんね…」
JH「Aは悪くないから…てか、なんか妬けちゃうんだけど…」
A「妬ける？何に？」
JH「スニョンに？」
A「スニョンに!?なんで？」
JH「…だってあんな風に喧嘩したり言い合ったり…俺には出来ないから…」
A「…？喧嘩したいの？」
JH「いや、そうじゃないけど信頼してないとああはならないから…スニョンが羨ましい…」
A「羨ましくなんかないよ…お節介なだけ…」
JH「そか。それでもやっぱり羨ましいよ…」
A「ジョンハンくん。今日はありがとう。何か、色々あり過ぎてお腹いっぱいなっちゃった。へへっ」
JH「ありがとうはこっちの台詞だから…ありがとな。…ご飯美味しかった。また作ってよ」
A「うん。良かった。チヂミが冷凍庫に入れてあるからお腹すいたらチンしてね」
JH「うん…ありがとう」
A「…そろそろ帰るね…」
JH「…うん。遅くなってごめんな。気をつけて…」
A「うん…。じゃあ行くね…おやすみなさい…バイバイ…」
JH「……おやすみ…バイバイ…」
お互い微笑んで手を振ってあたしは家へと歩き出した
4.5メートル程進んだ時
手を捕まれて大好きな人の腕の中にすっぽり収まっていた
JH「ちょっとだけ…このまま…」
A「…ジョンハンくんの匂いがする…」
JH「A…」
A「なに…？」
JH「……落ち着く」
ジョンハンくんはしばらくそのまま動かなかった
満足したのか優しい体温が離れて頭をぽんぽんして微笑んだジョンハンくんが
あたしの体の向きをくるっと変えて
「振り向かずに帰りなっ」って優しく背中を押した
立ち止まったけど振り向いたら泣きそうで
あたしは手を振って歩き出した
ジョンハンくんがどんな顔していたか分からないけど
切ないデートの終わりを告げていた
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作者名：ぽけ | 作成日時：2021年10月31日 6時
