170.そばにいて ページ20
A「すみませんでした…。ジョンハンくんは何も悪くないんです。あたしがのこのこ家に来たりしたから…だから…ジョンハンくんを責めないで下さい…お願いします…。あたし、帰ります…失礼します」ﾍﾟｺ
あたしは帰ろうとしたけど
ジョンハンくんの両腕が後ろにいるあたしをしっかり後ろ手でホールドしていた
JH「ダメだよ…まだ終わってない…」
A「…ジョンハンくん…」
JH「ヒョン…ごめん…後でちゃんと説明するから帰ってくれないかなぁ…」
JS「………ふっ。はいはい…分かりましたよ。ユアには適当に話しとくから気にせずごゆっくり。Aちゃん。またね」ﾆｺｯ
A「…はい……」
JS「そんなに怯えないでよ…」
イケメンはあたしの頭をぽんぽんして
「ジョンハナ、連絡しろよっ」って帰って行った…
ジョンハンくん…？
大丈夫…なの？
こんな時にあたしは
「ユアも大事だよ」が突き刺さる…
当たり前の事が苦しくて…
しばらくあたしたちはそのまま動けずにいた
どれくらい時が経ったのか…
くるっと向きを変えて
哀しそうな心配そうな顔したジョンハンくんが
頭を撫でて、そのまま抱き締められた
JH「…A。ごめんな」
A「…ううん。大丈夫…」
JH「帰らないで…一緒にいて欲しい」
A「…でも」
JH「お願い…そばにいて…」
A「…ジョンハンくん？」
JH「デートはまだ終わってないから…今日は恋人同士だから…帰らないでそばにいて…」
A「……。うん…ご飯作る…」
JH「…A。ありがとう」
A「…ジョンハンくん。お兄さん居たの？」
JH「あぁ…いや、あの人は小さい時から遊んでる人なんだ」
A「……ユアさんて…彼女？」
JH「……うん」
A「そか。あたしが居て平気？」
JH「Aが居ないと嫌なの!!今日は俺のAだから!!居てくれないと困る…」
ジョンハンくんはあたしを抱き締めたまま
子供が駄々こねるみたいに言った
大好きな人が必要としてくれているだけで
もうなんでもいいやって思った
A「…ジョンハンくん。一緒に作る？」
JH「…出来ないよ。見てる」
A「ふふっ。見てるだけ？ちょっとは手伝ってくれてもいいんじゃない？」
JH「…わかった、頑張る…」
A「ありがとうっ」
やっと身体が離れたジョンハンくんは
どこかしらをずっと触れた状態で暫く離れなかった
お母さんを恋しがる子供みたいで可愛かった
.
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作者名：ぽけ | 作成日時：2021年10月31日 6時
