となり (ページ9)

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そんな次の日を頭の片隅に追いやって、
心の隙間を埋めるように唇に覆い被さる。
柔らかくて熱い。
伊野尾が苦しそうに息をするのを見て、ゆっくりと下唇を離せば、口惜しそうに舌が絡みつく。

その隙を縫うように開いた入口へと腰を埋める。
入った瞬間にビクリと動いた腰が愛らしい。
伊野尾もまた、久しぶりの感覚なのだろう。

「っ、あ！あん…やぶ」

「力抜いて、ゆっくり…動かすから」

「うんっ…んぁあ、っひ」

「痛くない？」

「だいじょうぶ…きて…っ」

首に伊野尾の腕が巻きついて、またキスをした。
息を吐いてからゆっくりと全部を中へと収めた。
ぴったりと沿うように形が変わる。
思わぬ熱さに暖房を付けなかったことに安堵して、
伊野尾の緩んだ腕がベッドの上に乗った。

「っ、おっきい…」

「…あんまそういう事言わないで？」

「ごめ…っ…ぁん！」

肌が小さくぶつかる音を立て、奥をめがけて何度か
揺さぶる。
足を震わせ、涙を滲ませながら伊野尾は…

「やぶっ、やぶぅ…っんぅ、やぶっ、あぁ」

喘ぐ声に紛れて何度も俺の名前を呼んでいた。
ああもう、なんでこうも愛おしいんだか分からない。

「っ、いのお、あんま…締めなくていい、から」

「ごめ…っああん、ん」

「いきそ…」

「やぶ、あっ…！！」

危機を感じて慌てて伊野尾の膝を抱えて、グッと奥まで付け根まで埋めると
さっきよりずっと強い力で締め付けられた。
そのまま合図する間もなく奥で弾けて、
びゅくんと伊野尾の先からも白が勢いよく飛び出した。

「あ…ごめん……！」

「ううん…全然……大丈夫…っ」

伊野尾はすっかり自分のものでお腹から顔まで白く染っていて、俺は慌ててベッドサイドへ手を伸ばそうとしたら繋がったまま、ぎゅうと抱きとめられて捕まった。

「伊野尾？」

「…おふろ、いこ……」

「え」

なんのスイッチを押したんだろう。
もぞもぞ身体を動かして、ゆっくりと俺のものを抜いてから甘えたようにまた絡みつくように抱きついてくる。
ほこほこと熱が止まない体温に唆されて、
俺はお姫様抱っこで風呂まで連れ出した。

「…ここまできたら止まらないと思うけど」

「やぶが嫌なら、大丈夫…」

「大丈夫な訳ないだろ」

「っあ…ん」

大人になった伊野尾も、剥いでしまえばそのまま。
満足そうに唇をまた傾けるとふわりと微笑んだ。
やっと見られたな…と心の内で安堵して連れ去った。

今度は俺が助手席に乗せよう。
キスマークは消さずに。

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