となり (ページ8)

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もうふたつ、みっつ。
肩やら首に噛み付くと、伊野尾は「やぶぅ」と俺を呼ぶ。
優しく額にキスをしてやると

「続き…は？」

なんて言う。
相変わらず天然なのか手口なのかが曖昧だ。
まあ多分…こう言えば俺がその通りに動くからそうしてるんだろうけど。

「するよ、安心しろ」

「あんしん…っあ」

「お前こそ…じっとしてていいから」

「やぶ…っ」

サラリとした長袖のVネックの中へ手を入れる。
指が触れた分だけ、伊野尾の体温が上がっていく。

「あん…っ、あ」

反応している胸飾りに触れたらしい。
敏感で繊細なそこへ、そっと指先を添わせた。
コクリと上下した真白な喉仏。
それが見えたら期待してる証拠。

ぷくりと膨れた先に指を乗せ、摘み回し、優しく撫でてはいじめていく。
腰を揺らしながら甘い声を出す伊野尾は、変わらず艶やかだ。

「や、ん…っやぶ」

「なに？」

「そこばっ、かり……ぃあっ」

「ちゃんとしないと…ここ緩まねぇだろ」

そっと尻を撫でたら、今度は背を反らす。
前よりもずっと敏感になるのが早い。
未だアルコールが効いた脳を落ち着かせながら
丁寧に服を剥いでいく。
細い腰に唇を落とせば「くすぐったい」とふやけた声でそう言った。

「また細くなった？」

「まえ、だって…やぶ丸いって言うから……」

「ぽよんってしてんのも好きだけど？」

「…うそ」

「ほんとだって、拗ねんなよ」

風呂に入ったのに、わざわざ迎えに来てくれたらしい。
鼻腔をくすぐるせっけんの香り。
吸い付くように唇を滑らせて、パンツを湿らせるものを視界に入れる。

「っや、んん」

「……」

伊野尾の下半身を晒すと、もうすっかり甘い色に染まっていた。
口に入れるのも惜しい。
俺はゆっくりを太腿を開き空気に晒す。
恥ずかしそうに顔を逸らしたのを見て、ローションの封を歯で切った。

「やぶ、あのっ」

「ちゃんと慣らさないと、痛いだろ？」

「そう…なんだけど、えと」

まさか、と言いかけて口を塞いだのは、
自らの手で入口を晒し篭った熱をふわりと解き放つ姿を見たからで…

「じゅんび、おわってるの…っ」

「……」

「ひ、いた…？」

引くどころか、の話だろ。
可愛い恋人なのだから尚更。

「…引いてない、入れるよ？」

「うん…っ」

震える唇を塞いで、手を繋いだ。
ローションのせいで滑ってしまうから、シーツでぐちゃぐちゃと拭いてしまう。
朝起きたらきっと怒るだろうな。

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