少女は死神様に救われたい。 (ページ5)

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「そんなのはどうでもいい。さっさと目的のものを見せてもらおうか」

「ああ、昨日言っていた商品というのがこいつでしてね。なかなかなもんだと自負しておりますぜ」

私の髪を乱暴に掴み顔を見せるよう指示される。

私は泣きそうになりながらもお客様の方を見る。お客様もその顔をじっくりと見たいのかしゃがんで私の顔を覗き込んだ。

その時にフードの中の瞳が綺麗に輝いて見えた。
この業界の人たちを今まで何人も見ていたがここまで綺麗な輝きを持つ瞳は初めて見た。

「綺麗なペリドット……」

気がついたら口に出していた。なんてことをしてしまったのか。喋って良いと許可もおりていないのに。お客様の目の前で口を開いてしまった。
直ぐに謝るよう土下座をすると端正な指が私の頭を軽く叩いた。そこから怒りを感じることはなく、何となく暖かい良いな気がした。

「おい。あとここには何人いる。大人も含めてだ」

「大人でしょうか……ここは16歳以下のみを取り扱っておりますから、強いて言うならワタクシ施設員でしょうかね笑

子供であれば4歳が1人、8歳が3人、14と15が2人ずつ。そいつが最年長の16だ。そいつも次の誕生日までに売れなかったら処分だがら、こちらとしては早めに買って欲しいところなんですけどねぇ〜」

「お前を含めてこの場には10人いるんだな」

「ま、まあそうだけどよ。」