絶対深澤とは名乗らない！

目黒と出かけると。 ページ31

(Snow Manメンバーとお出かけ)

(目黒の場合)




＿＿＿...



行き先：居酒屋(ひゃくごう)

目的：サシ飲み






「＿＿＿へぇ〜、あのしょっぴーがねぇ笑」


「男気の無さにびっくりしたよ。」





Aの一押しというタコぶつを頬張った目黒は、会話の中に出てきた "彼女" をチラッと見る。


確かに、あの渡辺が恋をする相手と聞けば少し意外だ。もっとこう…派手な、感じの人が好みかと。

…なんて考えが目黒の頭の中を回る。





「…進展したんだか。」


「特に聞いてないし、してないんじゃね？」


「まぁ例えしてたとしても、翔太くんは言わないよね〜。」


「確かに笑」





という会話で、渡辺とここの看板娘との色恋話は終了された。

そもそも、そんな話のために目黒はAを飲みに誘ったわけではないのだ。





「…稜哉、俺さ。」


「ん？」


「近々結婚するんだよね。」


「……………は。」





Aの思考も、動作も停止している間に、目黒はつまみをつつく。





「……どっ、きり？」


「なんでだよ笑 本気だって。」


「ッは〜…！まじ、でか…え、その前に蓮くん彼女いたんだ…。」


「そうそう。
てかごめんな？その子一般人だし。稜哉のこと信用してないんじゃないけど、どっから話が漏れるかわかんないからさ。」


「いや…それは全然…、うわー。」





「頭がついていかねぇ…」なんて頭を抱えるAを、目黒は頬みながら見つめ、ビールをまた一口。





「…いや、待って。だとしたらさ、こんな大っぴらな場所で報告すんのは矛盾してない？」


「……あ、確かに。笑」


「え、ここで天然出ます？？」





「まぁ、しょうがねぇよ笑」なんて呑気に笑う目黒に、Aは呆れながらも祝福をした。




目黒とAの関係は、深澤を除く他のSnow Manメンバーよりも少しだけ特別だ。


Aが幼い頃からよく目黒は深澤宅に通い、目黒は
Aのオムツを替えたたことも、
Aが初めてつかまり立ちしたところを見たのも、
Aがパパママ以外の人の名前を呼んだことも、

全て経験してきた人物。


休日を利用して、よく公園にザリガニ釣りをしに行く仲でもある。


それはAがジャニーズに入所してからも変わらず、思い悩むことがあれば相談したり、嬉しい報告ごとがあればすぐさま連絡する。




そんな家族と同等に近い存在にいた目黒が、とうとう結婚する。

Aにとってそれは、自分の事のように喜ぶことだった。

：→←：

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す