深澤とは名乗らない ページ47
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「＿＿＿ん？なんて？」
「だから、行ってみたら雑誌の撮影だったんだって。
滝沢さんから何か聞いてない？」
「…いやぁ？？？」
泊まりがけの地方ロケから帰ってきた辰哉は、久々の妻の手料理を頬張りながら、自分が留守の間に起こった出来事に首を傾げる。
長男の稜哉が、ジャニーズ事務所に履歴書を送り、書類審査を通過してオーディションに参加したのがつい先日。
その合否すら届いていないはずなのに、息子は知らず知らずのうちに雑誌の撮影という立派な仕事を終え、事務所入りを果たしてしまったのだ。
「…ねぇ稜哉、その撮影行った時滝沢くんいた？」
「いたけど、途中で帰っちゃったよ、」
「そっかぁ、…ちょっと聞いてみるわ。
ごちそうさま！コレ後で洗うから！」
スマホを持ってリビングから出て行った辰哉を見送り、Aは空になった食器をさっさとシンクに置いて洗う。
リビングで妹の面倒を見ている稜哉に話しかけようと視線を移したAだったが、言葉を発することはなかった。
「……。」
「にーに！これ！もって！」
「…あ、うん、……。」
上の空で、結依から受け取った積み木を見つめる稜哉だったが、父親の大きな声が聞こえてきた廊下の方へ顔を向ける。
スマホで通話しながらリビングに戻ってきた辰哉は、戸惑いと妙な高揚で、返事がたどたどしかった。
「ちょッ、ちょっと待って…笑
…はい、え…じゃあもう入ってた？ってこと…？笑」
その後、電話を切った辰哉は稜哉を呼びつけると、彼の目線に合わせてしゃがみ、「あー、」「んー…」と、独特な間をとって、ゆっくりと話し出した。
「…なに？」
「稜哉ね、ジャニーズ入ってたって、笑」
「…嘘でしょ、？」
１時間後。
深澤家を訪問した滝沢はなぜか満面の笑みで、出迎えた辰哉達に手土産を渡した。
「滝沢さん、俺…本当に合格したの？」
「合格だけど？え、ふっかから聞いてなかったの？笑」
「待って待って…笑
俺に稜哉が合格したなんて言ってないですよね？」
「言ったじゃん！一次の時、モニタリングしてた時に、
"もう入れるよ"って。」
「…あ、"アレ"？？笑」
「…合格、したんだ、俺…。」
ポツリと落ちた稜哉の言葉に、辰哉は真面目な表情になり、そっと息子の頭に手を置く。
もちろん嬉しそうな感情も伝わってきたのだが、なぜか少しだけ不安げな目つきをしているのを、辰哉達は見逃さなかった。
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あのん(プロフ) - えーパンダさん» 返信が遅くなりました🙇♀️素敵なお言葉ありがとうございます！おかげさまで無事完結できました☺︎ (7月21日 21時) (
レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - りかちゃまさん» 返信大変遅くなりました💦お付き合いいただきありがとうございました！スピンオフもよろしくお願いします☺︎ (7月21日 21時) (レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - なつさん» 返信大変遅くなりました🙇♀️お付き合いいただきありがとうございました！ご期待に応えられずすみません💦今更ながら、何か還元できればいいんですが…笑 スピンオフも、よろしくお願いします！ (7月21日 21時) (レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - じゅさん» 返信が大変遅くなりました🙇♀️最後までお付き合いいただきありがとうございました！しれっと再始動しておりますので…笑 よろしくお願いします！ (7月21日 21時) (レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
あのん(プロフ) - ゆめさん» 返信が大変遅くなりました🙇♀️最後までお付き合いいただき本当にありがとうございました！いつでも稜哉くん達がお待ちしてます！笑 (7月21日 21時) (レス) id: e371a31c4d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：あのん
| 作成日時：2022年4月25日 18時
