ねぇ、何処で間違えたの……？ (ページ1)

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╂第一話╂ ページ1

｢じゃあ、また明日ねっ！
部活お疲れ様でしたー！｣

｢藍子も気をつけて帰るんだよー。
ドジとかヘマとかしないでよ～？｣

藍子との、いつも通りの会話。
いつも通り、肩を並べて歩いて、
いつも通り、児童公園前で別れて、
互いに違う方向へ帰っていく。

今日は、中間テストが終わった日。
部活に精を出して、帰る道は
10月にしては、薄暗く、少し肌寒く感じるな。

街灯が一つ二つと灯るのを横目に、
私は家へと、走って帰った。

ああ、愛しの我が家が目の前に見えたっ！

｢お母さん、ただいまー！
ねぇねぇ、晩御飯何！？｣

｢んー、今日は冷やし中華だよー。｣

｢……季節感無いね。｣

｢お母さんが食べたいからいーの。
それより、結女。
アンタ、テスト────｣

｢あー、自分の部屋に、荷物置いてこなくっちゃ。
あー、忙しい忙しい。
という訳で、あと30分掛けて荷物置いてくるねー。｣

｢荷物置くのに30分掛けるバカはアンタくらいよ。｣

お母さんの溜息も、聞き慣れれば、
心に応えることは無くなる。

まぁ、簡単に言えばスルースキルが
発動してるわけです。

｢ただいま帰りましたっと。
やっぱり、お部屋の方が外より
暖かい気がするなぁ…！｣

ほんのりと橙色した光をつけて、
重たい荷物を置いて、私はお布団にダイブした。

制服がシワになるとかお母さんに
怒られるかもしれないけど、
そんなのは未来の私が、どーにかしてくれるはず。

バカな私は枕元に置いてある
スマホに手を伸ばした。
開くサイトは、勿論『占いツクール』

私が中一の時からお世話になってるサイトだ。
今、中三だから彼此、
二年くらいお世話になってることになるんだろう。

久々に立ち上がると、たくさんの通知が来ていた。
コメントやお気に入り登録、お気に入り作者登録。
其れ等が、私の心の癒しにもなってる気がする。

あれ……お気に入り登録人数が100人いってる？
私、スター作者になっ、た？

その事実を知って、私の頬は
馬鹿みたいにゆるゆるに伸びていく。

中間が終わった(色んな意味で)と思った時に
この通知は本当に嬉しいっ！

心からそう思った。

今執筆途中であと数話で完結の二次創作の
最後にそのことを報告する
コメントを書かなければ。

私は、急いで作品を
書き上げようとしたと同時に

｢もー、アンタ晩ご飯要らないのね！？
お母さんが結女の分の、
冷やし中華食べちゃうよ！？｣

半ギレのお母さんの声が聞こえた。

あ、夕飯のこと、完全に頭から抜けてた。