59th ページ18
動揺している幸村部長を納得させ、歩きながら席に着く。
幸「俺の真似したってことは、俺もその技がだせるのかな?」
幸村部長は手を顎に当てて首をかしげている。
・・・ほんとに精華に似てるんだな。
まぁ幸村部長の方が女っぽいけど。性格は。
跡「・・・いや、無理だな」
跡部部長が幸村部長の言葉をすっぱりと切る。
幸「なんでだい?」
跡「・・・こいつの技は、才能だ。」
「「?」」
跡部部長の言葉にふたり揃って首を傾げる。
跡「Aは、力が特別強いわけじゃない。意志がとてもつよいわけでもない。」
貴「・・・?」
跡「感覚だ。」
幸「感覚・・・?」
跡「こいつはすべて感覚で数秒の間にある特定の人物の行動を完璧に限りなく近づけて模写する。・・・こいつには力が男よりない。だが、テクニックがある。」
貴「・・・え?」
跡「例えば幸村は力が強い。幸村のようにボールを返すには力がなくてはいけない。だが、ボールの軌道を一ミリ単位で読み、幸村に似せた状態のままでボールを返せる最善の策をすぐに考える。
・・・それを、こいつは感覚でやってるんだ。」
幸「・・・天才、か」
跡「そうだ、感覚でやってる奴ほど真似が出来ない。」
貴「・・・?」
跡「お前にはその力を鍛える何かがあったんだろうな」
貴「模写、ですか?」
跡「その力を伸ばすも、そのままにするも自分の好きにしろ。」
貴「・・・力、ね」
・・・こんな力は、わたしにはいらないのに。
*
秋月ちゃんのステータスを某テニスゲームで表すなら、
フットワーク︰H
パワー︰C
スタミナ︰G
メンタル︰B
テクニック︰SS
・・・みたいな感じ。
天性の才能を持った子、って感じられればいいです。
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作者名:茜子 x他1人 | 作成日時:2016年2月25日 22時