＊くーたos ページ33
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「翔くん、これなあに？」
「んー、それぇ？それ、くーた、」
「くーた？」
「そう。くーた。」
「仲良しなの？」
「なかよしぃー！寝る時いっしょなのぉ、
ふあふあで気持ちぃくて、だからいっしょー、！」
飲ませました。濃いお酒をストレートでどんどん注ぎました。
まだ、夜の9時なのと、明日の仕事が昼からなのと、
まあ多少浮腫んでもいいだろって判断で思い切り飲ませて酔わせて翔くんはとろとろ。
その頃合を見て、ソファーの隅に隠すように置いてあった『くーた』なるものを取り出した。
そいつはキャラメル色のテディベアだ。
仕事が3時間巻いてるんるんで家に帰り、ぽっかり空いた時間で掃除でもしようと寝室を片付けていた時に、ベットと壁の間からこいつが現れた。
俺のではないから翔くんのだろうと。
俺が寝室に入れるのは翔くんだけだし。
人からもらったもんかもしれないし、逆に友達のお子さんにでもプレゼントするものかもしれない。
でも。もし。万が一。
翔くんの私物で大事にしてるとしたら、、
いや、かわいすぎるな。想像で死にそう。
俺の楽しい想像に留まっていたらいいけど、もし、もしもそれが事実だったら俺が聞いても絶対言ってくれない。
目をゆらゆらさせながらわたわたとそれっぽい理由をいくつか並べて早口で濁すんだろう。
それもいい。それも見たい。そそる。
だけど。俺は直球で言わせたい。
もう『翔くんの大事なくまちゃん』前提で進んでるけどこの時間が幸せだからいいじゃないか。
それから2人の仕事が早く終わる日を探して、高くて美味しくて度数の高いお酒を買い、照れると酒を煽る翔くんの特性を生かすためにデレデレ褒めて(いや本心で褒めてるよ)ここまできた。
で。
なう。
「くーた。さがしたよー、失くしたかと思ったぁ！」
そう言って俺の手から受け取ったテディくんを感動の再会と言わんばかりにぎゅうぎゅう抱きしめている翔くん。
イッツソーキュート！！
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作者名：すす | 作成日時：2020年11月15日 18時
