こもれび (ページ17)

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おくすりページ17

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俺に気づかれて気が抜けたみたいで自分から体を寄りかからせてくる。

余程痛いのか目を閉じて丸まってしまった翔くんにはもう声が届かない。

だから大丈夫の気持ちを込めて翔くんの手に俺の手を重ねて、優しく撫でてみる。

けど。

「、っ_____、！、」

声にならない声を上げながらいっそう背中を丸めてしまう。

「、、ん、、っ、、、。」

「痛いねー。大丈夫だからね。大丈夫。」

聞こえてなくても言ってしまうのが人ってもんで、
それに翔くんはいつも聞こえてるみたいに過ごしてるからこういう時は本当に辛い。

息が荒くなり、顔が青くなり、体はどんどん力が入る｡

なんとか顔を上げさせて、その苦痛に歪む虚ろな目にもわかるようにゆっくり「く、す、り、」と伝える。

微かに動かされた首。

それを見てから一度ソファーにそっと預けて薬箱から胃薬、キッチンから水を持って戻る。

口元に2錠近づけて頬をトントンするんだけど、開かない唇。

ずっと前処方された薬の副作用で吐き気が出ちゃって余計に苦しい思いをしてから、変えてもらったとはいえ薬を怖がってしまうことがある。

今日は顕著かもしれない。