こもれび (ページ15)

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わたわたページ15

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お昼本当に忘れてただけなんだけど、
ちょっと怒り気味の智くんと雑炊をつくることに。

「翔くんはザルで米洗ってて！」

たぶん大声の智くんの指示を聞いて
ザルに2人分の米を盛って水道に向かうと、

「そんなんじゃ足りないよ！貸して！」

って取られてしゃもじふたすくい分が足された。

米のヌメリ取りの間に野菜と鮭の切り身をザクザク切ってる智くんは集中してるのを差し引いてもトゲトゲしてる。

あなたを心配しながら家事してたせいで忘れたのもあるんだから許してほしいんだけどな。

でも、鍋に全材料集合してグツグツ踊りだした頃には
『翔くんごめんね、俺のせいで、、』モードになってた。

それには、全力で反論した。

・

「うんま！！」

智くんの笑顔につられて、
食べる前に笑っちゃたけど、

本当に美味しくて。

おいしいね、なんて口を動かせば。

まだ半分くらいしか食べてないのに、
おかわりとかなんとか言ってつがれてしまった。

食べやすいし結局完食したら、
智くんは満足そうに笑った。

その後すぐに風呂入れー、布団行けー、って急かしに急かされて、温かい寝床についてた。

遅れてお風呂から上がった智くんも入ってきたかと思えば、さっきまで寝てたくせにこてんと寝てしまって。

俺を抱えたままの手を外す気にもなれなくて、
寝るしか道は無くなってしまった。

今日は朝から智くんに振り回されっぱなしだな、
って思ってる間にもうとうとしてきて。

大好きな人に振り回された日に、
大好きな人の隣で目を瞑る日に、
胸いっぱいの幸せを感じて眠った。