No.４０ ページ46
Aside
二人とはぐれた後、私はお化け屋敷内を隅々まで探した。
しかし、一向に見つからない。
もうお化け屋敷から先に出てしまったのではないかというレベルだ。
二人を探すのを諦めかけていると何処からか声が聞こえる。
他の客の悲鳴も聞こえたので職員の者達の声かと思ったが、これは勝己と焦凍の声だ。
聞こえたということは近くにいるのか？
｢勝己、焦凍何処にいる？ ｣
静かな室内に私の声が谺響する。
そして私の声に返事をするようにガシャガタガタとお化け屋敷の仕掛けにしては騒がしい音が聞こえる。
この音を頼りにとにかく進んでみるか……
前が見ずらいので一歩一歩慎重に歩く。
何か照らせるものはないのか、薄い期待でとろくにものが入っていないポケットの中を漁ってみた。
すると中からはミニ型の子供の掌に収まるほどの懐中電灯が出てくる。
｢これは……｣
そういえば中に入る際、職員の者から貰っていたな……すっかり忘れていた
最初から使っていたら楽だったのに、そんな考えがよぎるが私は知らない。
早速、手に持った懐中電灯のスイッチを入れる。すると＿＿
目の前には取っ組み合いをしている勝己と焦凍が居た。
一瞬驚き、何を言っていいか分からなくなったが直ぐに｢こんな所で何をしている｣迷惑になるぞと注意した。
二人の近くによろうと前に進もうとした時、変なものに懐中電灯が当たり、自分の顔が照らされが目がチカチカした。
何なんだいったい
だが相変わらず二人からは何の反応もない。いや、反応はしているのか？ガチガチに固まっているが……
おい大丈夫か＿＿？
そう聞こうとすると取っ組み合いをしたまま固まっていた二人が床に座り込んでしまった。
本当にどうしたんだ……
｢おい、二人共大丈夫か？ おい！ ｣
｢近寄んな化け物ッ……てAか？ ｣
勝己が声を荒げたがようやく気付いてもらえたようだ。
｢何だAか……｣
焦凍も気が付いて肩の力が抜け、拍子抜けという顔をしている。
｢全く二人共何処へ行っていたんだ。早く戻るぞ｣
このあと、私と焦凍は冬美姉さんの元へ戻り勝己は両親の元へと戻り別れた。
｢今日は楽しかったな｣
｢そうだな｣
思えばこの時までだったかもしれない
友人と遊んで喋って
普通の人間のように過ごしていたのは
この時、私は何かを勘違いしていたんだ。
この日を境に私達は変わってしまったんだ＿＿
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 327人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
みかん - すごく面白いです！！更新頑張ってください！ (2018年10月20日 22時) (
レス) id: 92df3f0f1f (このIDを非表示/違反報告)
とびうおε( ε^o^)э(プロフ) - [[みいす]]さん» そんなことないぞよ_(:3｣∠)見てくれてありがとう御座いまする(* ^ ω ^ )b (2017年11月26日 8時) (レス) id: 75392733f2 (このIDを非表示/違反報告)
[[みいす]](プロフ) - とびうおε( ε^o^)эさん» うーとびよ！我が親友ながら文才もあって人気で嫉妬するぞよ！ (2017年11月26日 0時) (レス) id: 64bd65ab2c (このIDを非表示/違反報告)
とびうおε( ε^o^)э(プロフ) - 甘楽さん» 待っていてくれて本当にありがとうございます<(_ _*)>これから少しずつではありますが投稿を開始しようと思うのでよろしくお願いします！ (2017年11月25日 17時) (レス) id: 75392733f2 (このIDを非表示/違反報告)
とびうおε( ε^o^)э(プロフ) - かなさん» 返信遅れて本当にごめんね(｡ﾉωﾉ)また更新し始めたから良かったら見て！┏○┓ (2017年11月25日 17時) (レス) id: 75392733f2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：とびうおε( ε^o^)э | 作成日時：2017年7月24日 8時
