【ムジュラの仮面】死 ページ7
酷く頭痛がした。
体もすごく重い。
それでも何故か足を動かし続けなきゃ行けない気がして、
ゆっくりだが歩き続けた。森へ、チコのもとへ。
見覚えのある場所に来た。木の枝の上にはチコが座っており、俺はそれを見て腰が抜けた。
「……戻ってる」
時空が戻った事くらい、何度も体験していたからわかる。
「どうしたの？旅人？さん？」
チコはそう言いながら俺の傍まで来てくれた。
俺は嬉しくて手を伸ばそうとしたが、チコの後ろにいた人影に恐怖を感じて、後ずさりをした。
過去に戻ったと分かったはずなのに、体が拒否反応を起こす。当たり前だ。
エラ「……ロ…ゼン……？」
彼女は驚いた顔をしながら俺のことを見つめた。
そして少し間が空いてから、彼女から離れていった。
チコは俺に、今できた友達の事を話そうとしてたが、俺は何も聞きたくないと言い、クロックタウンへ向かった。
腰についてた袋を取り出し、中身のルピーを見て確信した。やっぱり時間が戻っている。
また、あの宿屋へ行くのは気が重い、ならいっそ野宿した方がマシだ、俺は必要最低限なものだけ買い占め、街を出た。
小さな神殿らしきところの傍に、布を広げ、そこに座り今後のことを考えた。
前の記憶から辿ると、2日後に月が落下する。それを阻止する方法はあるのか悩みに悩んだ結果、俺は何もしない方がいいのかもしれないと気づいた。
この世界はリンクを中心に出来ている。彼がきっと何とかしてくれるだろう。そう思い2日間警戒しながらも過ごした。
が、やっぱり月は落ちてきて、時間は戻った。
また1日目だ。
エラと再会をして以降、それ以上のことは何も変わらなかった。ただもう一つだけ変わったことがあった。1回目にリンクと話して以降、それ以来三日目にリンクと会っていない。
その他は何も変わらない、街も、人も、チコの死に方も。
あれ以降、何回も何回も同じように繰り返された。
気が狂いそうだ。何かしなきゃ、と思った。
自分が動こうとしたのは10回目にチコが死んだ瞬間を見てからだ。オレの名前やスタルキット、エラやリンクのことを探し回ってる途中で隕石に潰された。その現場を見てから、チコを救わなきゃと思い、次の一日目にすぐに行動してみた。
-1日目-
「チコ！」
「……？だれ？」
「俺だ、ロゼンだ！説明してる暇はないんだ！今すぐにここを離れよう！」
そう怒鳴りつけるようにチコの腕を引っ張ったら何故か死んだ。俺が。
何故だ。
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カノン♭(プロフ) - おくらばせながら参上！！！デクババ全種類に吹き出したwww (2016年3月25日 11時) (
レス) id: 4ed5aa124b (このIDを非表示/違反報告)
亞霧紅(プロフ) - クラヒさん» な、なんとまたクラヒさんっ！！ありがとうございますがんばります！ (2016年3月10日 14時) (レス) id: 9f844d3e55 (このIDを非表示/違反報告)
クラヒ - わーい短編だー！これからも頑張ってくださーい！ (2016年3月10日 6時) (レス) id: c313b37d7e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：亞霧紅 | 作成日時：2016年3月10日 1時
