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「京本！」
戻ってくると、今にも椅子から崩れ落ちそうな京本が。
「っぶな！」
ぎりぎりのところでなんとか受け止める。
「はぁっ、はぁごめん…」
倒れ込んで来た京本はふらふらで、荒い呼吸を繰り返している。
ごめんはこっちのセリフだって。
目を離した俺が悪かった。
さっきまで真っ赤に熱っていた顔が、青白い。
鼻血は止まったのに、症状はむしろ悪化しているような気がする。
「はくっ、、ぅ」
とつぜん、俺の袖をぎゅと握りしめる京本の手。
は？え、ちょっとまって？！
口元を押さえるもう片方の手は、力を込めすぎて白くなっている。
限界が近いようだ。
「ごめんな、」
少しだけ体勢を整えてから京本を抱え直し、近くのお手洗いまで運び込んだ。
おぇっ
こぽりと吐き出したのは血の塊だった。
「大丈夫大丈夫。気持ち悪いの出しちゃおう」
小さく丸まった背中を強くさする。
はぁはぁっ、〜〜〜〜ぇ！
残っていた血は出しきったようだけど、今度は音も立てずに胃の中身を戻しはじめてしまった。
「そうそう、大丈夫。我慢しないで」
できるだけ楽に吐けるように、ぐらつく身体を支えてやる。
きょもほくの関係とか、そんなことはとうに忘れていた。
…
「ごめん、重かったよね」
「軽いから」
吐きつかれた京本は全然力が入らなくて、とてもじゃないが歩けるような状態ではなかった。
なのに、自分で歩けるなんて言うものだから、仕方なく肩を組んで歩き出したのだが…
ごめっ、まって、、
そう言って結局、ずるずるとしゃがみ込んでしまったのだった。
フロントスタッフに車椅子が必要か聞かれたが丁重にお断りし、最終的には俺が抱えて部屋に運び込んだ。
布団へ下ろすと、彫刻のように美しい顔が顕になった。
瞼は閉じられていて、額にはうっすら汗が浮かんでいる。
病院に行くか尋ねたが、さっきよりましになったから大丈夫だと断られてしまった。
「…じゃあ、ちょっとでもいいから水飲みな」
身体を起こしてペットボトルを手渡す。
少しずつではあるが、こくこくと飲んでくれた。
「飲めた？よかった」
ほっと胸をなで下ろす。
貧血というより熱中症みたいな感じだったから、脱水にならないか気が気でなかったのだ。
「なんか、欲しいものとか、してほしいことある？」
「ううん、ありがと」
再び横になった京本は、すぐに目を閉じてしまった。
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m - お返事ありがとうございます！とってもたのしみにしてます☺️☺️ (3月18日 2時) (
レス) id: 71f21611c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるゆる(プロフ) - mさん» mさま コメントありがとうございます。 私も、きょもじゅり好きなので書く予定です☺️ ただ、かなり先になるかもしれません。お待ちいただけるとうれしいです！ (3月17日 21時) (レス) id: de16dd2c44 (このIDを非表示/違反報告)
m - だいすきで何度も読ませてもらってます！きょもじゅりのお話も読んでみたいです！もしいつか可能でしたら書いていただけるとうれしいですTT (3月17日 1時) (レス) id: 71f21611c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるゆる(プロフ) - さなさん» さなさま 本当ですか…！？嬉しいです！ありがとうございます。 (3月4日 0時) (レス) id: de16dd2c44 (このIDを非表示/違反報告)
さな - シチュエーションも細かくてだいすきです！ (3月2日 20時) (レス) @page37 id: b593d6990a (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ゆるゆる | 作成日時：2024年1月20日 14時
