2 ページ38
鼻水かと思ったら鼻血だし、全然止まんなくて床にまで血が落ちてしまって。
やばいと思ったときにはもう動けなくて。
焦れば焦るほど、心臓の鼓動が速くなるばかり。
ひたすら意識を飛ばさないように耐えていた。
気づいてくれたのは、思わぬ人だった。
「ほくっ、あたま、ぐらぐらする」
身体を預けると、支えてくれる北斗の手に、少し力が入ったのがわかった。
ただの鼻血だと思ったのに、さっきから頭は痛いし、気持ち悪いし、眩暈がすごい。
いつもはしゃべらない相手にも、頼らずにはいられなかった。
「どした、大丈夫？」
「さっきまで鼻血出してて、貧血起こしてるみたいで」
スタッフと北斗の会話が聞こえてくる。
「僕らの待機部屋あるけど、休む？」
「すみません。使わせてもらってもいいですか？」
「おっけ。ちょっと片付けとくから、落ち着いたら来て」
「ありがとうございます…！」
「…京本聞こえた？部屋で休ませてくれるって」
「うん」
日帰り旅行でこんなことになるなんて。
北斗にも、宿にもスタッフにも迷惑かけて申し訳なさすぎる。
「ちょっとまってて。荷物取ってくるわ」
北斗はそう言って、置いてきた荷物を脱衣所まで取りに行ってしまった。
支えを失った俺は、座っているだけで精一杯。
やばい、意識、とびそう。
遠くで、北斗の声が聞こえたー。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 238人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
m - お返事ありがとうございます！とってもたのしみにしてます☺️☺️ (3月18日 2時) (
レス) id: 71f21611c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるゆる(プロフ) - mさん» mさま コメントありがとうございます。 私も、きょもじゅり好きなので書く予定です☺️ ただ、かなり先になるかもしれません。お待ちいただけるとうれしいです！ (3月17日 21時) (レス) id: de16dd2c44 (このIDを非表示/違反報告)
m - だいすきで何度も読ませてもらってます！きょもじゅりのお話も読んでみたいです！もしいつか可能でしたら書いていただけるとうれしいですTT (3月17日 1時) (レス) id: 71f21611c1 (このIDを非表示/違反報告)
ゆるゆる(プロフ) - さなさん» さなさま 本当ですか…！？嬉しいです！ありがとうございます。 (3月4日 0時) (レス) id: de16dd2c44 (このIDを非表示/違反報告)
さな - シチュエーションも細かくてだいすきです！ (3月2日 20時) (レス) @page37 id: b593d6990a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ゆるゆる | 作成日時：2024年1月20日 14時
