13話 ページ14
橙鬼と合流し、薬品庫へ向かう。
後ろで武蔵裕子と佐渡が揉めているが特に大した問題はないだろう。
ライバル心は感じられるが知ったことではない。
「さっさと済ませろ」
「ごめんなさい。巻き込んでしまって」
「俺らは青鬼と玉藻の指示に従うまでだ。気にすんな」
「ありがとう。頼りにしています」
そんな会話をしていると、橙鬼が怪しい動きをしている佐渡を見つけた。
「おい、何をしている」
「ちょっと気分が悪くて…」
なんだか嫌な予感がして、佐渡のもとへ向かう橙鬼の名前を呼んだ。
肩に手をおいたとき。佐渡が振り向く。
その手には一本の注射があった。
呻く橙鬼に、注射の中身を入れていく。
「何をしているの!!何を彼にいれたのです!」
それに答えず、佐渡は制止を振り切って薬品庫から逃げた。
『青鬼。ごめんなさい。人質が逃げたわ。橙鬼が何か打たれた!』
口調が定まらない。焦るな。焦るな。焦るな。
とりあえず今いる人質を逃さないようにしないと。
呆然としている二人を結束バンドで机の足に止めて部屋の入り口を確認しに行った。
『茶鬼。聞こえますか。3階薬品庫から人質が逃走しました。診察室9番の前で待機してください。おそらく逃げてそちらに向かいます』
逃げようと頑張っているところ申し訳ないのだが逃がす訳にはいかない。
頭をフル回転させ経路を割り出す。
ポケットからガムシロップを取り出し3つほど口に入れる。
部屋の付近には誰もいない。人質を戻すか…?
「玉藻!逃げたバカを確保したわよ。青鬼にも連絡済みよ」
茶鬼と橙鬼が戻ってきた。
「ありがとうございます。良くも逃げ出してくれましたね。佐渡先生。」
悔しそうな表情。これは使えそう。
いい案を思いつき青鬼に連絡した。
『わかりました。ちょうどいいところです。それで行きましょう』
『私が連れていきます。例の場所で』
331人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
akane002364(プロフ) - 維さん» 閲覧ありがとうございます!玉藻前(たまものまえ)と読みます🦊 (2023年3月22日 14時) (レス) id: 685f4e4264 (このIDを非表示/違反報告)
維 - おはようございます(*^^*) はじめまして。 いきなりすみません。。。 1つお聞きしたいことがあるのですが。。。 登場人物の主人公ちゃんの名字の読み方 玉藻前/○○←名前 これ何と読むのでしょうか? (2023年3月22日 9時) (レス) @page1 id: 4332e38eb8 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:akane x他1人 | 作成日時:2023年3月19日 0時