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雄「だって花火間に合わないのにケチャップ落としてくれたりさ、フランクフルト買ってきてくれたり、」
「それって、普通じゃない?笑」
雄「普通じゃないよ。笑 いつも人が嫌がる面倒なこと引き受けて、周りのこと考えて行動するって、皆が皆出来ることじゃないって。」
二人はこの花火を何処で眺めているのだろう
私達と同じものがちゃんと見えているだろうか
いつかも彼に言われたことがある台詞を聞きながら、私は夜空を見上げそんなことばかり考えていた。
「…そんなこと、前にも言われたことある気がする。」
雄「え?」
「ううん」
四人で肩を並べて見れなかったそれはやはり物憂げに見えるけれど、悲しくは思わない。切なくは感じない。
二人も何処かで同じものを見て、”あいつらどこ行ったんだろう”なんて笑っていたなら、
きっと、予想外のこの夏の日もいつかは楽しい思い出になるのだろう。
雄「委員長は優しいよ。」
彼は、
歪なピカチュウに笑っただろうか。今、満開に咲いているしだれ柳を眺めているだろうか。
雄「今日、改めてそう思った。」
そんなことばかりを想って、私は鼻の頭を掻く彼の癖の理由など、考えることもしなかった。
雄「そーゆうとこ、いいと思う。」
彼の耳がほんのり紅く染まっている意味など、気に留めることもしなかった。
雄「…あー!あの二人どこ行ったんだろ!見つけたら文句言ってやろっ」
勢い良くブランコから降り、此方に振り向き笑った彼。
初めて見た気がするその笑顔の後ろには、黄金に輝き、でも少し暗い、物憂げなしだれ柳が咲いていたー
雄「あー!いた!」
二人の姿を見つけたのは花火が終わってから数十分後、清水駅の改札の前だった。
ようやく繋がった電話で”とにかく駅前集合!”とだけ言った彼は、どうやら私達よりも先に待ち合わせ場所に到着していたらしい。
雄「ったく、どこ行ってたんだよ!」
篤「こっちの台詞だから!」
ギャーギャーと言い合いをしている彼らの横で、少し顔を俯けている繭子。
きっと開口一番に文句を言ってくるであろうと思っていた彼女は、何故だかずっと黙ったままで。
「疲れた?」
不思議に思い顔を覗き込むと、戸惑いがちに私から視線を逸らす。
「どうしたの?それ。」
彼女の視線の先を辿れば、右足の親指にはぐるぐると絆創膏が巻かれていた。
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laiz(プロフ) - 娘×2さん» 娘×2さん、はじめまして。初めから読んで下さりありがとうございます!確かに、まだ誰も「好き」とは言葉にしていませんね^ ^いつ頃その言葉が出てくることでしょう…そして初めに言うのは誰かな(^-^)続編「月白(つきしろ)」を作成致しました。是非覗きにいらして下さい (2014年10月24日 20時) (レス) id: 2a8e7ae77e (このIDを非表示/違反報告)
娘×2(プロフ) - 初めまして(^-^)『碧』から読み始めてやっと追い付きました!!まだ誰も『好き』と伝えてないのにキュンキュンしまくってます。続きが楽しみです♪待ってます(*^^*) (2014年10月23日 20時) (携帯から) (レス) id: d30826829b (このIDを非表示/違反報告)
laiz(プロフ) - みいさん» みいさん、お返事が遅くなってしまい申し訳ありません>_<おっしゃる通り、その内亀に抜かれますね(^ ^)笑”現在編なんてサクッと好きって言っちゃえばいいのにと思いつつ、このもどかしい距離を書くのが大好きなんです!笑”これからも変わらずお付き合い下さいね♪ (2014年10月23日 19時) (レス) id: 2a8e7ae77e (このIDを非表示/違反報告)
laiz(プロフ) - ひろさん» ひろさん、お返事が遅くなってしまい申し訳ありません>_<私もスタジアムのシーンを書きながらあの味を思い出してヨダレが出てきました。笑”美味しいんですよね!鹿島にいた頃は特別内田さんのファンではなかったのですが、試合は何度か見に行きました。懐かしいな〜 (2014年10月23日 19時) (レス) id: 2a8e7ae77e (このIDを非表示/違反報告)
laiz(プロフ) - とまとさん» でもそれ以上の喜びややり甲斐を皆様が下さるから、こうして続けられているのだと思います(*^_^*)「課金制でも読みたい」最高の褒め言葉に心が震えています。(本気です笑)皆様ご期待を裏切らないよう、執筆頑張るぞー!負けませんっo(`ω´ )o (2014年10月23日 19時) (レス) id: 2a8e7ae77e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:laiz | 作成日時:2014年8月30日 20時