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「…あれ？」
学校から帰ると、玄関にAの傘が置いてあった。おかしい、だって今朝私は確かに傘を渡したはずだ。
＿＿置いてっちゃったのかな。
だとしたら届けてあげないと。あの明晰夢？予知夢？ではずぶ濡れになって帰ってきた。そこまで考えてはたと気がつく。
もしかしたら、あの子の片思いの相手が知れるかもしれない。傘を届けに行く口実で覗けば、もしかしたら。
顔を熟れたリンゴのように赤く染めて想い人について話すAが愛おしくて、可愛くて、そしてほんの少しだけヤキモチ妬いて。そんな気持ちを胸にもう一歩んの傘を片手に玄関を出るのだった。
＊＊＊＊
＿＿＿あ、居た。
薄暗く狭いところに縮こまって雨風を凌ぐ小さな少女を見て胸が傷んだ。直ぐに飛び込んで温めてあげたいけれど、あの子の好きな人がその役割なのよね。
姉として妹の恋路を邪魔しちゃいけない。私は目立たないように影でその現場を見ればいいのよ…。
「…大丈夫か？」
＿＿…え？
その声が特徴的なわけでもなく、彼の容姿が特別目立っているわけでもなく。それでも私は声を上げそうになった。
今、あの子どこから出てきたの。
見間違いかもしれないし、と困惑する頭を無理やり納得させてAと当然やってきた男の子を見る。
男の子の方は後ろ姿だけだから上手くは分からないけれど、少し長い黒髪に小麦色に焼けた肌を見ると元気な子という印象に落ち着いた。
「さみぃよな、これ傘貸すよ！良かったら使ってやってな」
人を明るくするような声を持ってるな、と思う。
弾んだ声変わりのしていないそれに私でさえも頬が緩む。微笑ましいとはこの事だろう。
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ばにらちゃん🍨 - 最後の伏線回収がすごかったです･･･！切島･･･！お前黒幕だったのかよ･･･！信じてたのに･･･！w (1月4日 21時) (
レス) @page13 id: f03e70c477 (このIDを非表示/違反報告)
鼓草(プロフ) - 何の害もなさそうな、人懐っこい周りに好かれてるような人間こそ、密に狂ってるものなんですよね…なんとなくそんな予感はしていましたがあたっていたとは…！最高でした！！！！！ (11月24日 14時) (レス) @page18 id: a5f127d657 (このIDを非表示/違反報告)
マシュ(プロフ) - あるある小説かと思いきやの不意打ちでしたっ！伏線すげぇ。とても面白かったです！あー好き。 (2023年4月1日 1時) (レス) @page18 id: 94c7c88031 (このIDを非表示/違反報告)
わ - めちゃくちゃ面白い！！ありがとうございます！！ (2022年11月9日 0時) (レス) @page18 id: 58a0efd7ce (このIDを非表示/違反報告)
零 - 嘘だろ………((( ；ﾟДﾟ)))予想の遥か斜めを行った結末でした❗文才の塊ですか！？ (2022年9月5日 19時) (レス) @page18 id: 6c259301f0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：春風 恋
| 作者ホームページ：http://urana
作成日時：2021年4月10日 12時
