甘え方をご存知ですか。2【ノーマン】 ページ10
体が、だるくて重たい。
朝、起きたはずなのに眠気が収まらず、意識を 手放すように再び木陰で眠る。
鼻を掠める良い香りにうっすらと意識が浮上す る。よく嗅ぎ慣れた、良い香り。
ぽかぽかと暖かい日向ぼっこはとても心地がよくて、ごろんと寝返りを打とうとして何かに尻尾を引っ張られる。
「びゃっ?!」
体に走った衝撃にばっちりと目を覚ます。全身の毛が逆立つような感覚。
寝起きが弱い私は覚醒しきっていない頭にハテナマークを浮かべながら後ろに首を回した。
すると、目と鼻の先にノーマンの顔があった。しかも目を瞑ってすやすやと眠っている。
流石に動揺して起き上がりたかったのだが、よく見ると尻尾を彼が抱きかかえる様に眠っていた。
引っ張られたように思えたのは、ノーマンが私の大切な霊格の象徴である神聖な素晴らしい以下略、の尻尾を抱き枕のように抱えていたからだったのだ。
びっくりして起きてしまったせいで、彼の寝息が尻尾にかかるたびにくすぐったくて仕方ない。
眩しい太陽を見上げると、丁度空のてっぺんあたりに位置している。
つまり今はお昼あたりか…。
というか、いくらお日様が暖かく照らしている 時間帯とはいえ人間の彼が屋外で眠る等、風邪を引いてしまうではないか。
抱きしめられた尻尾をフリフリと動かして何とか起こそうとした。
…が、これはむしろ私がくすぐったいし尻尾は私の弱点でもあるからちょっと...体に来る。
普段とは違って、年相応に幼さが強い彼の寝顔に笑みを浮かべながら肌荒れ一つない頬をつん つんとつついた。
「ん......う」
流石に眉を潜めてうっすらと目を開けた。
けれどまたすぐに閉じてしまうと、今度は私の尻尾 に顔を埋めてぎゅうっと抱きしめた。
「ひんっ...う...!ノ、ノーマン、そんなに私の尻尾が好きだなんて知らなかったよ」
また体をびくんと震わせて、寝ぼけているよう な彼のひざを蹴り飛ばす。
そろそろ起きろ、こしょばい。
「............ん...」
ようやく手が緩んだのでさっと尻尾を引き抜い た。
毛並みを整えながらふぅと息を吐く。目を擦って起きるノーマンにおはよう、と声を掛ける。
「僕が好きなの、Aの尻尾だけじゃないよー」
寝ぼけたようにノーマンが言うと、私の頬に口付けて、もう一度寝る体勢に入ったのだった。
………あざといぞこの子！！
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十六夜 - まさかのオメガバース…！面白かったです！ぜひ続きお願いします！ (2019年3月18日 23時) (
レス) id: 0c00cde65c (このIDを非表示/違反報告)
ヤシの実 - オオオオメガバース！？約ネバでオメガバースが読めるとは...Ωノーマンやっっばいですねっ！！ドキドキしました（照） ‥‥あ！( ﾟ∀ ﾟ)ﾊｯ初めまして！もしよろしければオメガバースの続きを…… (2019年3月18日 21時) (レス) id: ad6942667d (このIDを非表示/違反報告)
相沢恋(プロフ) - 猫好きさん» 泣きながら祈ったのでしょう？は長編化していますので、そちらを読んでいただければ分かると思います。それでも分からないようでしたらぜひぜひコメント下さいませ！ノーマンの愛は重いです笑 (2019年3月18日 21時) (レス) id: 49ab268cae (このIDを非表示/違反報告)
相沢恋(プロフ) - 菫の花さん» うわぁぁ、ありがとう！！私もこういう悲恋、報われない話大好きすぎて主食だから←(私も菫の小説大好きすぎる！！！悲劇のお姫様今度続き書きたいいい！！コメントありがとう！ (2019年3月18日 21時) (レス) id: 49ab268cae (このIDを非表示/違反報告)
相沢恋(プロフ) - コーラサワーさん» 内容パクらなければ大丈夫ですよ！あと、自分自身のコメントしか消せないので、コーラサワーさんのは消せません、ごめんなさい！ (2019年3月18日 21時) (レス) id: 49ab268cae (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：相沢恋 x他1人 | 作者ホームページ：http://urana
作成日時：2019年2月11日 12時
