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やっとの思いでテディベアを見つけ、家に帰り時計を見るともうすでに夜の八時を過ぎていた。やはりまだ、母は帰って来てはいなかった。ふと自身のスマートフォンを覗くと不在着信が三件程入っており、通知にはメッセージアプリからの通知も入っていた。母からだろうか。通知をタップし、メッセージアプリを開くとそこに表示されていた文字は母からではなく、華澄からのものだった。私は目を疑いながらもその文面を読んだ。
『Aへ。
電話に出れなかったみたいだからこっちで送るね。
今日も担任の先生から電話があったんだ。来れるときでいいから気が向いたら学校に来てみてねって。Aが寂しそうにして待っているよって。毎日こんな感じの電話が来るんだ。
電話がくる度にAも苦しんでいるのかもしれないのに私だけ逃げてる感じがして罪悪感で毎日心が押し潰されそうだった。
この前も私の家に手紙を届けてくれたよね。
その時私ね二階の自分の部屋から見ていたんだけどねその時気付いたの。
Aの制服、色褪せてきてるよね？もしかして私が逃げたせいでAにいじめが集中してるのかなって。そう思うと更に罪悪感が襲ってくるんだ。
私が自分を守るためにAに無理をさせてるんだなって思っちゃう。
でも、そんなの本当は嫌なんだ。私だけ安全でAは危険なんて嫌なんだ。だからせめて半分にしたい。だから私、学校に行ってみようと思うんだ。
Aと一緒に頑張りたいんだ。』
メッセージを読み終わると私は泣いた。
ひたすら泣いた。泣いていたけれども口角は上がり、華澄、華澄と呟きながら嬉し涙を流していた。
その日の夜は久しぶりに学校に行くのが楽しみに感じた。
明日は華澄に会えるんだ。そう思うとどれだけの時間がたっても眠れない。それに笑顔も崩れなかった。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿
＿＿＿
今日の朝はいつもより早く起きた。
いつもは着るのが嫌で嫌でたまらなかったこの色褪せてしまった制服も今日の朝はとてもいい気分で、入学式以来の制服を着る嬉しさがあった。
｢行ってきます……！｣
思わずスキップをしたくなるような気分を抑え、大きな声で自宅に行ってきますの挨拶をして家をでた。はじめはゆっくりと華澄の家へ向かっていた。けれどもだんだんと自分の歩く速さが、スピードが上がっていくのを感じた。いつもより軽い足取り、いつもより、楽に感じる坂道、すべてが華澄と一緒に学校へ行けるという気持ちから来ているものだった。
続く
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奇凜(プロフ) - シャル♪黒猫大好き人間さん» こちらこそコメントありがとうございます。それは、良かったです。書きたいものがありすぎて文字数が足りなくなってしまいおかしなところで切れている部分が多々あるのでそう言ってもらえて安心です。ありがとうございます。頑張ります。 (2020年3月6日 15時) (
レス) id: 937d8618c2 (このIDを非表示/違反報告)
シャル♪黒猫大好き人間(プロフ) - イベント参加ありがとうございます！小説読ませていただきました。内容もしっかりしていてとても読みやすかったです♪主人公ちゃん、幸せになってほしいです……更新楽しみにしてます、頑張ってくださいo(｀^´*) (2020年2月28日 16時) (レス) id: 6e2bf13c08 (このIDを非表示/違反報告)
師走ーシわスー@テスト期間(プロフ) - YUKARI♪さん» コメント、感想ありがとうございます!!そうですよね。いじめは怖くて、とても辛いものです。占ツク内には恐らくいじめっ子はいないと思いますが、少しでも小説でおきているようなことが減るといいですよね。 (2019年11月27日 17時) (レス) id: 937d8618c2 (このIDを非表示/違反報告)
YUKARI♪ - いじめって怖い…ひどいですね…こんなことが現実に起きているなんて考えられないです。主人公がこれからどんな行動を起こすのか気になりました！ (2019年11月16日 11時) (レス) id: ac04f3e538 (このIDを非表示/違反報告)
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