探偵社の窓から突っ込んだら色々疑われてます

第四十三話 ページ44

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けれど愛してくれなかった父により母諸共、踏み躙られた

それも、目の前で。



組合所有の豪華な船。遠目に眺めていると、一発の爆発音。その後トラウマになりかけているあの高笑いと共に、上空を飛んでいたヘリコプターにぶら下がっていた積み荷から小さな物が大量に降っていった


「あーあ……」


最早哀れみがある。一気に吹き飛んだ船に勿体無いと思いつつ、私もその場を立ち去った
此処で組合の戦力二人が消え、片方は敵に回るんだったか。と云ってもポートマフィアと探偵社の、だけど

探偵社にもポートマフィアが伝言人を送りジョンさんがラヴクラフトと共に事務員を襲いに行っている所だろうか

……あ

潮風に微かな血の匂いが混じる。ミッチェルさんと少し話して見たかったというのも本音だが、時既に遅し。禍々しい狗が向かった今、お目にかかる事はもう無いだろう


「……うぅん、正直暇だなぁ
もうやれる事はないし、後は時を待つだけ……」


どうせ暇になるであろうジョンさんでもお茶に誘おうか。あ、でも払いが悪くなるって断られるのが関の山かな。彼とは色々と繋がるところを感じるのだけれど

嗚呼 ジョンさんと云えば国木田さんが彼の頸に根を張った葡萄の樹を引っこ抜いてたな。あれは痛そうだった


「……私もう組合に入ろうかな……？」


回想と云うか、物語を思い出すしかやる事無いの虚しいねぇ。個人的にはジョンさんに凄く興味あるんだけど今も後も忙しそうだしなぁ……もっと話しときゃよかった

途端に暇になりやる事をなかなか見つけられない私は屋上の錆び付いた手摺に背中を預け乍ら肘をついて片脚をぶらぶらと揺らしていた



子は怒り狂った。
今迄ずっと抑え込んできた"人間らしさ"を一気に取り戻すかのように

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