第四十話 ページ41
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「……ふむ、善い具合に病んでるね」
顎に手を当て、善い誤算だと笑み浮かべた。目の前には、幾つもの魂を喰らい尽くした矢がナイフへと戻り手で強く握る彼女の姿
組合の上級秘書官の遺体だけだった空間に遺体が山形になるほどに増えた。秘書官を除いて全ての遺体が黒装束を身に付け、ポートマフィアの黒服よりも肌の露出面積が少ない
「……済みません、喋り過ぎてしまった様です」
「へぇ、殺すかい？」
「真逆。万が一殺せても後が怖い」
先程までは微かにあった光が消えている。まるで昔の太宰の様な笑みに中原はこっそりと顔を歪めた
全てを諦め、全てを流れのままに。けれど絶対的野望を叶えようとする姿勢は違った。
「今後、お気を付け下さい
何があるかーー」
「本気で君を勧誘しよう、名前を教えて欲しいな」
「……」
「如何やら探偵社にも捜索されているらしいじゃないか
探偵社では惜しい。宝の持ち腐れだ」
一瞬、何か言葉を紡ごうとしたが、直ぐに口を閉じた。そしてまた光が戻る
ニッコリと打って変わった笑みを見せる彼女に森もまた笑顔を返す。踵を返し立ち去ろうとしていると気付いた森が呼びかけた
「中原君、逃すな」
「はい」
ただ静かに応えた中原が飛び出し、回り込む。
異能で大き過ぎる瓦礫を浮かせて脅しの様に自らの背後にチラつかせる。
脅しかぁ、と漏らして目を細める
「……判りますよね。殺してまで逃げようとする人間と殺さず捕らえなきゃならない人間の差」
「勿論だ。だがな、それはその場合の話だ。
手前は俺を殺さない」
「……んん、バレてた」
嘲笑する彼に如何したものかと頭を悩ませる
背後に気配を感じ振り返れば黒蜥蜴が構えている
ざわり。怒りを感じた。
「名を、教え給え」
「ーー執拗い！！」
怒りのままに口を滑らせ、感情のままに足を動かしその場から消えた
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柚羽(プロフ) - 和寂さんの書き方に惚れました！更新、応援してます！ (2018年4月9日 22時) (
レス) id: cf2592aa4a (このIDを非表示/違反報告)
庵脊(プロフ) - 夢主チャンに惚れました!!更新頑張ってください！勝手ながらも応援させていただきます!!! (2018年4月7日 5時) (レス) id: 4f85448558 (このIDを非表示/違反報告)
博多の塩 - 夢主ちゃんかっこ可愛い！色んな組織に狙われる...なんて美味しい展開←更新遅くても良いので頑張って下さい。 (2018年4月7日 0時) (レス) id: e9e8ce5522 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 主人公ちゃんかっこいいです♪素敵な作品ありがとうございます。 (2018年4月6日 21時) (レス) id: e557b2d593 (このIDを非表示/違反報告)
ほほふー - なんですか、この神作品(白目) (2018年4月6日 16時) (レス) id: b3e457f7f6 (このIDを非表示/違反報告)
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