第二十九話 ページ30
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忍と云うものは、基本隠密行動だ
腹が減ったからと云ってお腹を鳴らすなんて言語道断。人は食べ無さ過ぎれば死ぬけれど満腹を一度でも経験すると空腹に長時間耐え、尚且つ集中するなど無理な話だ
だから、生まれた頃から最低限の量しか食べさせられない。老若男女関係無しに。
最低限の量しか食べた事が無ければ満腹を知った者より腹が鳴る事はない。生まれてきてからずっと腹を鳴らした事がない、なんて奴も私は知っている
「何だ、そンな量で足りンのか」
「少食でして」
「嘘つけ。なンでだ」
「……中原さん、その仕事向いてませんね」
ジッと見遣ればピクリと頬杖をついていた彼の指先が反応を示す。図星か、判り易い方だ
目を細め睨むように此方を見ていたが、観念したのか溜息を吐いて帽子を取って前髪を掻き上げた
「ンだよ、バレてたのかよ」
「最初からバレバレでした
色の仕事って所でしょうが辞めておいたらどうでしょう?
決別したからと云って情報は一切漏らしません」
「……理由は」
「ポートマフィアにあの組織は壊せない」
またピクリと反応する。今度は怒気と殺気も一緒だ
どうやら私だけに向けられた物らしく、周りの客は何ら変わらず楽しんでいる
「……舐めてンのか?」
「否、真逆。
けれど私に近寄ったと云う事はあの組織の事は何ら判っていないと云う事でしょう?
それに彼等は一個の拠点を持たない。証拠を残さず常に移動をし続けている。
一ヶ月も逃げていれば流石の私でも今の拠点は知らない
実力的な面で貴方達を舐めているわけではありませんがーーーー見つけられないのなら、意味が無い」
ギリギリと手袋の擦れる音が聞こえる。怒りを耐える為に強く手を握りしめているのだ
何も云えず何もしないのは此処が一般市民の公共の場であり立場的に目立つわけにいかないからだ
「……手前は、俺の大嫌いな奴みてぇだな」
「は?やめてくださいよ寒気がする」
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柚羽(プロフ) - 和寂さんの書き方に惚れました!更新、応援してます! (2018年4月9日 22時) (レス) id: cf2592aa4a (このIDを非表示/違反報告)
庵脊(プロフ) - 夢主チャンに惚れました!!更新頑張ってください!勝手ながらも応援させていただきます!!! (2018年4月7日 5時) (レス) id: 4f85448558 (このIDを非表示/違反報告)
博多の塩 - 夢主ちゃんかっこ可愛い!色んな組織に狙われる...なんて美味しい展開←更新遅くても良いので頑張って下さい。 (2018年4月7日 0時) (レス) id: e9e8ce5522 (このIDを非表示/違反報告)
雪音(プロフ) - 主人公ちゃんかっこいいです♪素敵な作品ありがとうございます。 (2018年4月6日 21時) (レス) id: e557b2d593 (このIDを非表示/違反報告)
ほほふー - なんですか、この神作品(白目) (2018年4月6日 16時) (レス) id: b3e457f7f6 (このIDを非表示/違反報告)
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